プロローグ 主人公を助けたい1.第2階層からの最終試練!!聖なるピラミッド
闘技場の前方の扉が開いた おそらくその向こうには1階へ降りる階段があるのだろう。
あと 1階!たった1階で彼女に会えるのに!
やっぱり 魔王とか勇者じゃないとダメなのか?
彼女に逢いたいだけなのに一目見ることも許されないのかよ!
しかし 扉は開いたけどモンスターは出てこなかった。
これは・・ 行けるのでは??
1,000年以上たっているわけだし ずっと檻に閉じ込められていたわけだよね?
つまり 死んでるよね?
やった!! 俺の勝ちだ!! よっしゃ! ざまーみろ!
そう思ってガッツポーズを掲げた瞬間 前方の門からボールのようなものがこちらへ投げ込まれた。
光っている?
ピカ ピカ ピカ ドッカン!!
手りゅう弾? いいや ここはファンタジー世界だ。これは魔石の暴発か。
手前の門から モンスターが現れた。
「試されし者よ! そなたが雑魚のフリをした魔導士であったとは 不覚であった。だが今度は騙されぬぞ!ががあががが!!」
あれは。。神殿の入り口で門番をしていた「聖なる悪魔」か?
デカい口で声も大音量だ。 また アイツかよ
俺は さっきの魔石の暴発にやられて意識が飛びかけていた。
・・・・
「なあ メアリー。どうしても欲しい何かがあったら。どうしたらいいと思う?」
メアリーはテーブルにあるカモミールティーの茶葉を選び、 こちらに穏やかな視線を向けた。
「あたしに聞くまでもないだろうさ! あたしなら盗むね!まあ 昔の私なら、の話だけどね。ふふふ。
それにしても何がそんなに欲しいんだい?・・」
・・・・
「ぽっくるぅぅ~」
はぁ! 意識が飛んでいたのか?
どこからともなく ポックルの声が聞こえて目覚めることが出来た。
それにしても 「聖なる悪魔」は門の前から突然姿を消した俺を 魔導士と間違えているようだ。
警戒して慎重に攻撃してくれるのはありがたいけど・・そうだ ポックル!手伝ってくれないか?
俺は 闘技場の外周を走った。
ひたすら走ると 「聖なる悪魔」は腰に付けている魔石を投げてくる。
ピカピカと点滅をする魔石。
そして ドッカン!と爆発して 吹き飛ばされそうになるが立ち止まるわけには行かない。
ひたすら走った。
「聖なる悪魔」の魔石の数はどんどん減ってきたぞ。
だけど・・ ガシ!!
俺は捕まり。
首を「聖なる悪魔」に掴まれて 片手で持ち上げられている状態になった。
「ワレの勝ちだ。惜しかったな あと3つで魔石がなくなるところだったぞ」
それはそうだろう だって戦闘力ゼロなんだから。
「だが お前に触れて分かった。お前は魔法が使えない。お前は剣も使えない。ナゼ 試練に挑戦した?」
「俺が。。俺が 彼女に会ったらダメだって 誰が決めたんだよ!」
俺は 朝ごはんの時に使った魔石を「聖なる悪魔」の前にかざした。
「愚かな。 その程度の魔石を爆発させたとしても傷一つつかぬぞ。がはは」
だけど それはこちらの作戦だった。
ドッカン!
小さな爆発が起きて 爆風と一緒に赤い粉が舞う。
唐辛子の粉だ。
「「聖なる悪魔」ともあろうものが 涙が出てるぜ。触ってみろよ!!」
「くっ バカなことを。」
「聖なる悪魔」は 涙をぬぐった。
「あ~ ああ やっちゃったな。素人コックと同じじゃないか!そんな手で目なんて触っちゃダメだぜ がははは」
「う 目がぁ・・ おのれ!一矢報いたつもりか?」
「聖なる悪魔」は一瞬怯んだが すぐに持ち直し、大きな口を開けて攻撃してきた。
「ぽっくるぅぅ~」
いいタイミングだ!
俺の手には魔石がある。そう「聖なる悪魔」が持っていた魔石だ。
唐辛子でひるんだすきにポックルたちが「聖なる悪魔」からこっそり奪ってくれた。
俺は魔石をアイツの口の中に投げ込んでやった
「うがぁぁぁ!!」 ドッガン!!!!!
コックをしていた俺は 辛い物に体制があるので何ともない。
名付けて スキル名「スパイシーコック」だ!なーんてね
「聖なる悪魔」は倒されて一本のカギが現れた。
虹色の 奇麗なカギだな。。。
「ぽっくるぅぅ~」
ポックルたちも 一瞬だけ姿を現してまた消えてしまった。
どうやら 「そうだね」って言ってくれたんだと思う。
闘技場の階段を降りると第1層には棺があり棺にはください鍵穴があった。
このカギを開ければ 棺の中に彼女がいるのか。
俺は 想いに浸ってしまった。
何年もかかってついにここへたどり着いた。
今までいろいろな出会いや 別れもあったけど、やっとこれで想いを遂げられる。
そして約束も果たされる。。。
そして・・・そして・・。
・・・
・・
ビー!ビー!ビー!
ハズレ!の効果音のような 警報音がなり目の前の床が テーブルの高さに持ち上がった。
テーブルの上に置かれているものは パズルだ!最後の試練のようだ。
なんだ? 魔力を感じる。俺の体の中に どんどん どんどん 魔力が蓄積していくのがわかる。
今なら魔法も使えると思う。ただ使い方は知らないけど・・
じゃなくて これって「聖なる悪魔」が使っていた魔石爆弾だ。
俺の体に魔力が流し込まれ爆弾になりかけていた。 急がないといけない。
「3つのパズルを解けってか?」早速 パズルを手に取った。
まずは 解く前に ふぅー っと息を吐いた。
そして パズルに集中していく、、、
パズルを解き始めると 俺の心の中にいるもう一人の俺が 魔石の爆発したときの恐怖の映像をこれでもかってくらいに脳裏に流し込んできた。
でも 動じない。。 今必要なのは100%の俺だ。
純粋な 一つの俺。だから喜怒哀楽は 必要ない・・・。
パズルに ただ、ただ 心を注いだ。
「ぽっくるぅぅ~」
「ああ 大丈夫だ。 これをネジって ここをこうしたら・・ はい おしまい!」
パズルが解き終わると 警戒音が鳴り止み、雰囲気が変わって静かになった。
名付けてスキル名!「マインドフルネス」?
いいや パズルだったから「ソーシャルゲーム」か?
地球人やってて良かったよ
おっと マインドが解けたか。
感情とあの子への想いが戻って来る。
鍵を早く開けたい。
開けるぞ!!
ガチャ ガチャ・・・
うわぁ~そこには・・・ 女神が眠っていた。
助けてよかったと心から思えた。
「俺の名前はピョンタ よろしく!君の名前は?」
でも しばらくして目覚めた彼女は目が虚ろで「あ~」とか「う~」とかしか喋らない。
記憶を無くしているのだろうか?
ただ 呼びかけると 意味はわかるようだし言葉は通じているようだけど
「ぽっくるぅぅ~」
どうしたんだ?
ガタガタ ガタガタ
???
バキバキ バキバキ!!!!
崩れるぞ!
「逃げるよ!わかるかい?」
「あ~ あ~ あ!うん。逃げる」
良かった まだ 意識はハッキリしていないようだけど言葉は通じている。
俺は彼女の手を引いて走った。 でも逃げるってどこに?
空中にある城はバラバラに崩れて俺達は 空に放り出された・・・・・
手を 手を綱っんだ。
え!
「に・・じ(虹)」
それから18年後・・・・。






