009 ダンジョン教習所計画?
009話です。
シツコイ暴力団をダンジョンに招待しておきます。
県知事さんとの話し合い中にも、無粋な連中が………
009話
アレから色々と準備をしていたよ。
あの若頭が所属している武闘派暴力団は、あの後も兵隊を送り込んで来てたけど漏れなくダンジョンにご招待してあげてます。
〔勿論、凶悪ダンジョン仕様ですけど何か? 〕
その度に武器(拳銃や猟銃、ドスから日本刀)や車(ベンツからピックアップまで10台程)が手に入ったよ。
勿論、みんな資源化してますよ♪
〔これって証拠隠滅だよね(笑) 〕
流石に行方不明者が30人も出たら暴力団員達が来なくなったけど、何故か警察が嗅ぎ回ってるような?
まぁ、暴れていた暴力団員が突然居なくなったら怪しむのかな?
〔僕は居留守をしているからね。だからって上空からヘリで覗かれてもね? 〕
不動産屋が聞いてきたけど、来てないぞって言っておいた。
本当に来ていたら僕が殺されてるかもねって言ってね。
〔本当は、もれなくダンジョンにご招待したんだけどね♪ 〕
次いでに近隣に誰かが他の施設を作ってるかと聞いたらビンゴだった。
不動産屋さんからの情報で、例の教団が筑波山の麓に教団本部を作ったらしい。
〔勿論、暴力団関係の施工会社が作ってるよ。許可申請は例の県議会議員がやってるって、癒着だよね(笑) 〕
ヘェ~、結構な規模で作ってるよね?
何でわかるかと言うと、既にダンジョンの領域内に有るから隅から隅までわかるんですよね。
〔もっとも領域内にした後に、勝手に建築し始めてるだけなんだけどね(笑) 〕
他に聞くと、近くの集落跡に避難住宅を作る計画が有って、できれば近所の地権者として話を聞きたいと県の方から話しがしたいけどと、問い合わせが有ったらしい。
もっとも例の県議会議員絡みらしいと?
〔ウワ、メンドクサイナ! 〕
正直、県知事さんとは話がしたいけど、そもそも胡散臭い県議会議員とは会いたくはないんだよね。
その旨を言ったら不動産屋さんから会見のセッティングすると言ってきた?
〔不動産屋さん、あんた何者? 〕
向こうは県知事さんと避難住宅の担当者、こっちは僕と不動産屋での話し合いになったけど、どこで話し合いをと言ったらここの近くに不動産屋さんが持ってる他の別荘にと。
ただ、極秘での会合となった。
〔何でも県知事さんも例の迷惑教団がウザイらしく、できれば排除又は他県に追放したいらしい。あのウザさはわかりますよ 〕
数日後、約束の日に僕はその別荘に徒歩で現れた。
ナニ、ダンジョンマスター権限の転移を使えば一瞬ですよ♪
〔本当、便利だよね。タダ、領域内限定だけどね! 〕
別荘には不動産屋さんと県知事さんと計画担当の人が待っていた。
折角なので、僕が持ち込んだ鍋をつつきながらの会見となった。
〔お手製の牡丹鍋をですけどね 〕
県知事さんからの説明だと、今回の計画によると元々有った廃村(10戸程度の集落)だった所を一旦更地にして50戸の避難住宅と仮設役所兼診療所を建てる計画らしい。
そしてそこに首都圏からの避難者を入れると。
〔地図を見ると、丁度僕の持山の隣の山の中だね? 確かにボロボロの集落跡が彼処に有ったけどね 〕
タダ、問題は例の迷惑教団もその土地を狙ってるらしいって?
僕の持山を含めた信者の村を作ってそこで農産物を作らせる計画って?
〔フ~ン、そう来たんだ? 〕
不動産屋さんも県知事さん、担当者さんもホトホト困ってるらしい。
教団サイドから土地の売買と建設許可と五月蝿いらしい。
〔例の迷惑県議員も一緒に言ってくるらしい 〕
困った話になった時、ナビさんが警告をしてきた?
『(マスター、侵入者です! ) 』
「(人数は? 武装は? ) 」
『(全員男で13人、武器はトカレフタイプの拳銃とナイフを持ったのが10人、刀を背負ってるのが1人、非武装が2人居ます。近くに車を停めて、まっすぐこちらに向かってきます! ) 』
どうも知事さんは付けられてた様ですね。
その辺を聞くと、県庁内にもシンパが居るらしくそこから洩れたのでわと?
〔シッカリ武装してると言う事は……… 〕
う~ん、仕方ないな。
それでは知事さん達を特等席に案内しますか。
〔上手くいくかな? 〕
今回は建物ごと地下に下ろしてのご招待としましょう。
近くに作った監視ルームに移動しましょう♪
〔不動産屋さんゴメンね、勝手に改造して(笑) 〕
「(良し、突入しろ!)」
武装した兵隊? が別荘に踏み込んで行きます。
後ろから偉そうなのが3人付いて中に入りました!
〔では降下! 〕
誰も居ない別荘から出てきたら、そこは洞窟の中だった?
慌てる13人?
〔外だったのに何故か家ごと洞窟の中って? 〕
ギャアギャア騒ぐかと思ったが、以外に冷静だよね?
回りを探り始めたよ!
〔う~ん、コイツら本当にヤクザか? 〕
後でわかったが、コイツらは元自衛官って言う名の信者だったらしい。
信者の若いのを自衛隊に入隊させて、任期が終わるまでただで訓練ができるって送り出していたらしい?
〔それで銃器の扱いとか、動きが良いのかな? この前の若頭の補佐みたいな連中だな! 〕
さて、ソロソロ良いかな?
『こんにちは襲撃者さん 』
ア、固まってるね。
突然声が聞こえたらね。
『ようこそ襲撃者の皆さん。今回は拳銃を持って何用ですか? 』
「……… 」
アレ、戸惑ってる?
『現状が理解してないのかな? まぁ良いや! 所でそちらの代表者は誰かな? そこのスーツの方? それとも背中に刀背負ってる人? それとも法衣着ている宗教家の人かな? 』
一応、拳銃を持ってなかった3人を指名してみたよ。
隣でスーツの奴が県庁職員だと教えてもらった。
〔コイツが教団の連絡員かな? 〕
刀背負ってるは暴力団の武闘派のトップで法衣着てるのが幹部だって不動産屋さんからの情報。
何でもここを売ってくれと幹部の方が直接来たって言ってるね。
〔ウザかったって、ヤッパリ? 〕
おや、幹部の方が話す気になったかな?
「私は世界煩悩教団つくば総本山本部の司祭の和流川と申します。今日はこちらに県知事様がお越しと伺いました所、何故か家ごとこの洞窟の中に居るのですが、どうなってるんでしょう? 」
『県知事さんにねぇ~。それにしては随分と武装して来てるけどあんたら銃刀法違反なのはわかってるのかな? 』
「この時勢で護衛を付けなければ移動も儘ならないでしょうが? それにこのご時世に銃刀法違反も無いでしょうに? 」
開き直ってるね。
『それで県知事さんに何用でいらっしゃったのですか? 』
「勿論、話し合いにですよ! 」
『ハイ、ダウト! 先に土足でこの別荘に踏み込んで武器を片手に話し合いは無いでしょうに? 始めから襲う気マンマンだったですよね? 特に刀持ちの方 』
「…………… 」
「………クク、アハハハハ、その通りだよ。君は一体誰なんだ? もしかして、うちの組員が行方不明の件も君がかね? 」
『おや、あなたは教団の方ではなく、暴力団関係者でしたか。お友達は楽しく冒険をしてますよ。その後はどうなったかは知りませんが♪ 』
「そうかよ、冒険中かよ! 」
『エェ、折角ですから皆さんも楽しんで下さいね♪ 』
「オイ、質問に答えて無いぞ! お前は何者なんだ? 」
『う~ん、強いて言えばダンジョン経営者かな? 』
「なんだと! ダンジョンなのか、ここは? 」
「オイ、聞いてないぞ! こんな所にダンジョンが有るなんて! 」
騒ぎ始めたダンジョン挑戦者達(笑)
『そりゃそうだろう。ここはオープン前のレベル99のダンジョンだからな♪ 』
「「「「「「「レベル99ゥ~! 」」」」」」」
『全くオープン前で忙しいのに問題を興しやがって! 折角だから頑張って潜りな! 一応、君達の実力なら頑張れば30層までは到達できるかもよ? そうだ、もしも50層まで到達してそこの階層ボスを倒せたら外に出してあげるよ。今回は特別に、そこの宝箱に特別に今までチャレンジしていた人の武器を入れておいたから使ってみてわ? さて、どうするのって強制的に挑戦始め(笑) 』
宣言と同時に別荘を消します。
使われるのも癪だからね。
〔後で掃除しないとね 〕
「ナ、家が無くなったぞ! 」
「オイ、向こうに通路が? 」
『方向はそっちだよ! その先は一応、迷路になってるけどそんなには難しくはしてないけどその分魔物が居るから気を付けろよ! 後はよろしくね、ヒカリちゃん♪ 』
『またですか? 今回はCプランですか? ア、始めまして、ダンジョンボスをしているヒカリです。私自身は最下層にて待ってますので来てくれたら嬉しいんですけどね。もっとも500層まで来れたらですけどね♪ では皆さん頑張って攻略していきましょう♪ 』
「「「「「「「500層だと! 」」」」」」」
こうして挑戦者達の冒険が始まったよ(笑)
「それじゃ、これから本当の話し合いをしましょうか、県知事さん♪ 」
その後は挑戦者達の冒険を見つつ、今後の話し合いをしていったよ。
僕は基本静かにしてくれれば何もしないけど、喧嘩を売って来たらそれなりの対応をしますよって言っておきました。
〔ダンジョンに喧嘩を売った中国やアメリカでの話を言ってね♪ 〕
僕からの提案は基本攻略は難しいダンジョンと、上手くお付き合いをしながらの押さえ込む方法と、ダンジョンを産業の一部にする提案だった。
食料も魔物の中には美味しいものも居ると教えたらビックリしていたね。
〔さっき僕が出したぼたん鍋の猪肉って魔物肉ですよ♪ 〕
それに、ダンジョンを探索する専門の探索者を育てる事も提案しておいた。
ここに専用の教習ダンジョンを作る事も可能だしね。
〔あくまでも教習用に用意した15層までのダンジョンなんだけどね 〕
これは本線とは別にダンジョン領域内にミニダンジョン(レベル3相当の15層ダンジョン)を配置。
15層に配置したの仮ボスを倒せば他のダンジョンに挑める免許証を与える制度を作ったらと提案してみた。
〔冒険者又は探索者制度を作ったらと言う提案ですよ 〕
真っ先に食い付いたのは不動産屋さんで、上手くいけば産業や食料も自給自足が可能なのを理解した様だった。
付いてきていた県庁職員さんも賛成しているよ。
〔本当にこの優秀な不動産屋さんは何者なんだろうね(笑) 〕
県知事さんも安全ならと賛成してくれた。
ただし、ダンジョン内での死亡案件のみ司法当局との話し合いが必要となったが基本は自己責任ではと提案しておいた。
〔あくまで個人の問題でしょ? 潜るも潜らないのも? 〕
その為に一応、訓練ダンジョンはよっぽどの事では死なない程度に押さえますよって言いました。
まぁ、現在攻略中の無意味に突撃している連中を見てるとね。
〔おや、階段を発見したかな? 〕
それと最近解ったのだがダンジョン内で鉱物が取れるのが解ったんだよね。
基本は鉄が多いんだけど、中にはミスリル銀やオリハルコンと言うファンタジー鉱物が取れるみたいな?
〔普通に金銀銅やポギーサイトや石灰、石炭みたいな物まで有ったよ 〕
流石に石油は無かったけどね。
ただし、魔力を制御できれば魔導機関みたいのは作れそうだけどね。
〔魔法が使えればね? 〕
恐らくだけど他のダンジョンも同じぐらいの資源採取は可能だと思うけどね。
実際に調査しないとわからんけどね。
〔ナビさんが言うから間違いは無いだろうしね 〕
それを知った県知事さんは国の方にも話をするべきかと聞いてきた。
ただ、今の総理大臣は大丈夫そうだけど取り巻きと野党の皆さんがどう出るか未知数なんだよね?
〔コレばっかりは全く未知数なんだよね? 〕
そこで不動産屋さんは取り合えず今は総理大臣のみに話を通して自衛隊に訓練に使ってもらい、有用正を確かめてからの一般に公開解放してはと提案してきた。
確かにその方が良いかもね。
〔エ、不動産屋さんって総理大臣とも知り合いなの? 〕
こうして極秘プロジェクト、【ダンジョン教習所計画】が始まった。
009
さて、呼ばれてないお客様はダンジョンでの冒険をしてもらおう!
県知事さんを味方に引き込んでダンジョン経営でもしましょうかね。
回りを静かにしないとね。