003 ダンジョンマスター
003話です。
ダンジョンを攻略できた!
そしてダンジョンマスターになることに。
003
「うん、順調、順調♪ 」
基本、スライムは核を狙えば簡単に死ぬから楽だよね。
しかし何故か普通に使えるんだよね、拳銃?
〔撃ったこと無いのに何でだろう? 〕
ナビさんの説明では、肉体がレベルアップしたのと、[完全鑑定]のお陰で使用方法もわかってるからだろうと?
普通の[鑑定]だとここまでできないだろうって?
〔うん、気にしたら負けかな(笑) 〕
スライムを倒すと消えて無くなるのだけど、何か小さな丸い石(ピンポン玉の大きさ)が残るんだよね?
ナビさんの言うには、この石は魔石と言う石でモンスターを倒すと必ず手に入る物らしい。
〔一応、拾っておくかな 〕
ダンジョンに潜ってからスライムなので最初は9mm拳銃で撃ってたけど、途中弾が勿体ないから途中から64式小銃の銃剣で刺したら呆気なく倒せたよ!
これなら槍でも作っておけば良かったかな?
〔木の棒に銃剣を付ければ良いかな? 〕
本当にまだレベル1のダンジョンで良かったよ。
雑魚のスライムしか居ないしね。
〔本当にレベルが低くて良かったよ♪ 〕
この調子で1層、2層、3層とクリアしていく。
出てくるのはスライムばかりだったけどね。
〔本当に良かったよ。面倒な魔物が居なくて♪ 〕
暫く[オートマッピング]を見ながら進むこと4層の奥に階段を発見♪
この下にボス部屋が有るとナビさんが言ってます。
〔ナビさん曰く、多分ボスもスライムだろうと? 〕
「それじゃ本番行ってみようかな♪ 」
階段を降りるとそこには扉が有った。
扉にはスライムらしき絵が書いてあるね?
〔なんかベタだな? 〕
早速、中に突入しましょう♪
「ほう、なるほどね。ビックスライムって事かな? 」
そこには大きなスライム(2m位の鉄球位の大きさ)が鎮座していた。
水滴型のド〇クエスライムだよね?
〔正しくビックスライムだよね♪ 〕
あ、[完全鑑定]っと!
[ビックスライム]
解説:スライムの上位種で大きくなった個体。
物理攻撃が効きにくいスライムボディーを持つ。
相手を取り込んで溶かして捕食する。
弱点:スライム核を直接物理攻撃するか、魔法での攻撃を推奨します。
なるほどね。
ヤッパリ核攻撃が王道で魔法攻撃も効くと!
〔魔法? ア! 〕
「そう言えば僕は魔法を使えないのかな、ナビさん? 」
『申し訳有りませんがマスターは魔法適正が[クラフトマジック]のみなので通常の魔法は使えません! もし、使いたいのなら、ダンジョンのモンスターからのドロップか宝箱から[スキルブック]を見つけて覚えるしか有りません! 』
マジかよ!
宝箱なんか無かったぞ?
『そもそも[スキルブック]はダンジョンレベルが50以上で初級魔法のスキルブックが設定できるんですよ! ここはまだレベル1なのでこのダンジョンでは設定できてませんよ♪ 今回は諦めて下さいね♪ 』
参ったな………?
兎に角銃で核攻撃してみるか!
"パン、パン、……… "
"ドドドド………… "
………参ったな、弾が核に届いてないぞ!
以外に分厚いな、スライムボディーは?
〔なんだ、あの粘液は? 〕
ア、物理攻撃が効きにくいからか!
あれ、このままだと詰んでないか?
〔う~ん、チトまずいな……… 〕
『マスター、何とかしてください! このままだと飲み込まれて溶かされますよ! 』
徐々に近付くビックスライム!
ほんと、移動速度が遅くて助かるよ。
「ンな事言われてもまさか64式が効かないってレベル1のダンジョンで反則だろう! 」
『マスター、[クラフトマジック]で何か作ってください! 』
「材料が無いのにどうやっ………あ、いや待てよ! ナビさんや、ここの空気は地上の空気と同じ構成だよね? 」
『マスター、ダンジョン内の空気は基本地上の空気とほぼ同じです。違いは魔素が含まれてるか位ですね。そうじゃなければ作った魔物を外に吐き出す事が無駄になりますからね。それが何か? 』
材料が回りにたっぷりと有るじゃないか♪
後は思った通りに錬成できるかだが………
「魔素も含まれてるねぇ~。よし、やってみるか! [クラフトマジック]! 」
ウインドが出るけどこれって分子図?
【指定物質、[液体窒素]を錬成しますか? 】
「正面、ビックスライムの上で錬成! 」
【[液体窒素]を錬成します! 】
よし、上手く錬成できたぞ!
しかもビックスライムの上で錬成できたぞ!
〔できた[液体窒素]は重力に従ってスライムの上から掛かっていくよ! 〕
そう、僕は空気中の窒素を精製して液体窒素を錬成してスライムにたっぷりと掛けた!
空気中の約65%は窒素だからね。
〔しかもたっぷりと有るしね! 〕
液体窒素を被ったスライムは徐々に凍っていって最後には氷の塊になってるね。
『まだ生きてますので速く止めを! 』
エ、まだ生きてるの?
この状態で?
〔凍って氷の彫刻になってるのに? 〕
マ、固まればこっちの物、核に向かって一点集中で64式の弾丸を撃ち込んだよ!
そして何発か核に撃ち込むと!
"パキィィン! "
【ダンジョンボス[ビックスライム]が倒されました! 】
よし、倒したぞ!
『マスター、スライムの居た奥にダンジョンコアが有るはずです。先ずはそこに行きましょう。それと落ちているビックスライムの魔石が有りますので拾っておきましょう 』
ビックスライムが居た所の地面にはちょっと大きめな丸い物が落ちていた。
コレがさっきのビックスライムの魔石なのかな?
〔見た目はソフトボール大の丸い石だよね? 〕
調べるのは後にして[アイテムボックス]に入れておくか♪
何に使えるのやら?
〔本当に何に使えるの? 〕
錬成も指定した所でできて良かったよ。
まぁ、後でどの位の離れた距離で発動できるのか要検証かな。
〔これなら奇襲に使えるかもね? 〕
奥に進むと小さな部屋が有って、中に台座にバレーボール大の丸い石の様な物が載っていた。
コレがダンジョンコアなのかな?
〔思ってたより小さいね? 〕
『マスターには2つの選択肢が有ります。1つはこのままダンジョンコアを破壊する。もう1つはダンジョンを配下にしたダンジョンマスターとなる事ですね。オススメはダンジョンマスターですけどどうします? 』
エ、ダンジョンマスターになれるって何?
そんな事できるんだ?
〔ダンジョンマスター………ねぇ~? 〕
「ダンジョンマスターのメリットとデメリットを教えて? 」
『………メリットはダンジョンを好き勝手に改造できますね。ダンジョン内なら好き勝手できますよ。迷路状にしても良いし、ただ広い草原にしても良いし、砂漠にして嵐の中を進む様にしても良いですね。魔物の配置も思いのままですね♪ 」
何それ、好きに作れるっていいんじゃないのか?
『デメリットは好き勝手をするにはダンジョンポイントが必要な所です! 』
「ダンジョンポイント? 」
『………マスターがダンジョン内を設定する場合だと例えば洞窟型なら1フロア増やすのにに1,000,000ポイントが必要ですね。更に草原フィールドフロアなら2,000,000ポイントと増えていきます。モンスターもそうです。例えば最弱のスライムなら1匹5ポイントで生成できますがランクの高いモンスター、例えばドラゴンなら最低種でも1匹100万ポイントが必要ですね 』
まさかのポイント制って?
「………ダンジョンポイントが溜まる方法は? 」
『………ダンジョンポイントが溜まる方法は2つ、1つは自然に溜まるのを待つ方法です。これは通常の方法で、魔素をコアが吸収して魔力に変換、魔力を自らポイントに変換していきます。この方法だとレベルが低い内はポイントが中々増えないので、できたてのダンジョンが簡単に攻略できるんです。ここみたいに♪ 』
確かに効率が悪いのかな?
「もう1つは? 」
『………もう1つの方法は誰かにダンジョンに侵入してもらい、戦闘をして魔力を消費してもらうんです。その消費した魔力をコアが吸収してポイントに変換しますので効率が良いらしいです! 』
なるほど、攻めて貰えればその分魔力が溜まってポイントになると?
でも、誰かを引き込まないといけないし、旨味が無ければ誰も来ないよね?
〔あれ、かえって結構面倒な様な気がするけど? 〕
ダンジョンポイントカァ~。
集めるの面倒く………あれ?
〔あと、まさかと思うけど………まさかねぇ? 〕
『………それでマスターはいかがします? ダンジョンを破壊します? ダンジョンマスターになります? 』
「まだ有るだろう。ダンジョンのデメリットは? 」
『………流石マスター。確かに有りますがマスターなら大丈夫かと♪ マスターがダンジョンマスターになりますとダンジョン内なら好きにできますが外だとただのちょっと強い人族ですね。レベルが上がればそうでも無いですが万が一マスターが死にますとこのダンジョンは野良ダンジョンになって普通のダンジョンに戻りますね 』
なるほどね。
それもそうだろう?
「他のダンジョンが攻めて来るとかは無いのかな? 」
『………普通のダンジョンならそれはないでしょう。お互いに離れてますし。ただし、他のダンジョンが攻略されてダンジョンマスターが現れた場合だとそのダンジョンマスターの意思が優先されますから可能性は出て来ますね……… 』
他のダンジョンにダンジョンマスターが現れてそのマスター次第なのね。
「なるほどね、可能性は有ると? ま、すぐには起きないだろうが……… 」
先ずは他のダンジョンが攻略されないだろうけどね。
う~ん、悩むね………
〔あくまでも可能性か……… 〕
よし、決めた♪
「ダンジョンマスターになろう。ナビさん、ダンジョンコアとの契約方法は? 」
『そこのダンジョンコアに触ってください。そうすれば契約できますよ 』
では早速、ダンジョンコアに触ると!
【ダンジョンコアとの契約が成立しました。
ダンジョンを制圧しました!
世界初のダンジョン攻略者になりました。
称号[世界初のダンジョン攻略者]、[ダンジョンマスター]を取得しました。
スキル[ダンジョンクリエイト]が取得しました。
なお、能力に付いては[完全鑑定]で確認しましょう。 】
どうやら無事にダンジョンマスターには成れたらしい?
早速、能力の確認だね。
〔何がどうなったやら? 〕
『マスター、マスターのステータスも確認した方がよろしいですよ♪ 』
そうなのか?
それじゃ見ないとね!
「それじゃ、ステータスオープン! 」
ネーム:符津野仁
種族 :人族
年齢 :30
職業 :クラフター
ダンジョン攻略者
ダンジョンマスター
レベル:10
DLv:1
DP :10,000,000P
スキル:[アイテムボックス]
[完全鑑定]
[オートマッピング]
[クラフトマジック]
[ナビゲーション]
[ダンジョンクリエイト] new
称号 :[世界初の適応者]
[世界初のダンジョン到達者]
[世界初のダンジョン攻略者] new
[ダンジョンマスター] new
ヘェ~何だかレベルが上がってスキル増えてるな。
スライム倒しただけでレベルが10ねぇ?
〔最初だからか? 〕
あ、職業が変わってる?
マ、無職よりは良いかな(笑)
〔確かに物作ったり、ダンジョン攻略したし、ダンジョンマスターになったしね? 〕
さて一応、スキルから確認していくか!
先ずはスキル[ダンジョンクリエイト]からかな?
[ダンジョンクリエイト]
解説:ダンジョン内を自由にできる。
好きな階層内のあらゆる場所に転移できる。
ダンジョンポイントを使って階層を増やしたり、迷路上に設定することができる。
また、魔物の配置もできる。
ただし、全てがダンジョンポイント次第。
注意:ダンジョンコアが破壊又は新たに攻略されますとこのスキルは消滅します。
まぁ、そうだろうね。
って乗っ取る事が可能なの?
『可能ですよ? 』
ウワ~、しっかりと防衛しないと不味いよね。
次は………称号かな。
[世界初のダンジョン攻略者]
解説:世界初、ダンジョンを制圧、攻略した者の称号。
特典としてダンジョンポイントが1,000万ポイントが付与されます♪
[ダンジョンマスター]
解説:ダンジョンと契約した者の称号
スキル[ダンジョンクリエイト]を取得しました。
これは凄いな。
いきなりボーナスが付くって♪
〔ダンジョンポイントは有りがたいね 〕
さて、どうやってダンジョンを確認をしたら良いのやら?
「ナビさん、どうやって確認したら良いのかな? 」
『………マスター、ダンジョンステータスで確認可能です! 』
それではダンジョンステータスオープン♪
………目の前に現れたよ?
[-----ダンジョン]
ダンジョンネーム:----
レベル:1 (5層)
DP :10,000,000P
魔素変換率:10%
Dボス:----
DM :符津野仁
あれ、ダンジョンの名前が有るの?
しかも名無しって?
〔普通付いてないか? 〕
『………ダンジョンの名前をつけて下さい、マスター♪ 』
エ、付けられるの?
「………名前ねぇ~、必要なのか? 」
『………必要です! 』
う~ん、ダンジョンの名前かぁ~?
僕はセンス無いからなぁ~
〔昔飼ってた猫にタマって付ける位にね(笑) 〕
筑波山系に有るからってそれだと安易だよね。
それにここはつくば市でも無いしね(笑)
〔さて、困ったな? 〕
「………う~ん、安易に地名で筑波山ダンジョンかな? 」
『………安易ですね。それではここは[筑波山ダンジョン]って事で! 』
ナビさんに呆れられたかな?
でもシンプルで良いのではないでしょうか?
〔エェ、言い訳ですよ! 〕
では改めてダンジョンステータスオープン♪
[筑波山ダンジョン]
ダンジョンネーム:筑波山ダンジョン
レベル:1 (5層)
DP :10,000,000P
魔素変換率:10%
DM :符津野仁
ウワ~、良いのかな?
ま、どうせ世間には内緒にしておくから良いかな♪
〔バレなければ良いか♪ 〕
「所でナビさん、確認だけど相手がもし[鑑定]持ってたら色々とバレるのかな? 」
『………その辺は今の所は大丈夫かと? マスターは現在レベル10です。他の人族は今だレベル0ですから万が一持っていてもレベル0だと見られませんし、レベル1にならなければ[鑑定]自体わかりませんよ。それにマスターよりレベルが低ければ見られる心配は有りません。例外はマスターの[完全鑑定]位ですよ、自分より上位のレベルの物を鑑定できるのは♪ 』
なるほどね。
それならしっかりとレベルを上げないとね。
〔自分もダンジョンもね♪ 〕
次はダンジョンの作り替えだな?
003
ダンジョンマスターになったので色々とできそう。
でも、基本は引きこもりな主人公だった。