001 何でダンジョンが?
親戚のおっさんです。
前に書いた短編を連載版にしてみました。
突然、ダンジョンが現れたら皆さんはどうします?
001
「………全くどうなってるんだ? 」
僕、符津野仁は今、何故かダンジョンの中に居ると言うか居た?
何故居るかと言うと倉庫代わりの洞窟に入った時に何かを踏みつけたら突然頭の中に!
【スライムを倒しました。
レベルが上がります。
世界初のレベルアップの為、称号、特別ボーナススキルが付きます。
称号、[世界初の適応者]、[世界初のダンジョン到達者]を取得しました。
特別ボーナススキルは[アイテムボックス]、[完全鑑定]、[オートマッピング]、[クラフトマジック]、[ナビゲーション]を取得しました。
なお、個々の能力に付いては[完全鑑定]で確認しましょう。 】
アナウンス? されて目の前に何故か薄いガラス状の板が現れて何か標示されてるよ?
ダンジョンって何?
〔まるでRPGのゲームみたいだな? 〕
「フ~ン、なら"ステータスオープン"って言えば…… ってオイ、出るんかい? 」
更に目の前に透明な板(モニター?)が新たに出て何か表記されてるよ?
ネーム:符津野仁
種族 :人族
年齢 :30
職業 :無職
レベル:1
スキル:[アイテムボックス]
[完全鑑定]
[オートマッピング]
[クラフトマジック]
[ナビゲーション]
称号 :[世界初の適応者]
[世界初のダンジョン到達者]
う~んなんだかねぇ~………?
本当にゲームだよね、これって。
〔一体どうなってる? 〕
しかしスライムを倒したからレベル1になったって事かな?
最初はみんなレベルが0って事かな?
〔しかしこんな事って……… 〕
「それより何でこんな所にダンジョンが有るんだよ! 」
『それはこの世界の理が変わった為です! 』
「誰? 」
回りには誰も居ない………。
『私はスキル[ナビゲーション]です。マスター以後よろしくお願いします 』
スキルが喋ってるって喋るものなの?
それより何で世界が?
「………それで何故その世界の理が変わったんだ? 」
『そこまで詳しくは? ただ、この世界のシステムが書き換えられたとしか? 』
「なんだそれ? まるで神様が居て世界の仕組みを書き換えたって言うのか? 」
『………そうなのかも知れませんね、タブン………? 』
「神様居るの? って言うかそこは肯定してほしいけどね。所で何でここがダンジョンなんだ? 」
『偶然としか? 因みにこの世界には沢山のダンジョンが現れ始めていますね。そうですね、大体この世界の最強の種族、人間の人口が500万人辺り1ヶ所のダンジョンが誕生していますね。マスターが住むこの日本と言う国ならば1億2千万人程の人口が有りますから24個のダンジョンが均等に発生していますね。ただし、誰も解らない所に自然発生して気が付いた時にはモンスターで溢れるでしょうね、タブン? 』
「タブンって何が? 」
『理由はマスターですよ。偶然とはいえ、出来立てホヤホヤのダンジョンでこうして雑魚とはいえ魔物を倒しましたから。本来なら溢れるまでは普通発見されることは有りませんからね。因みにマスターが偶然に倒したスライムは最低辺の魔物で簡単に倒せますよ。取り込まれなければ(笑) 』
「………そうか、そうなんだ。………なら準備してここのダンジョンを攻略しないとな! 」
『攻略ですか? 確かにこのダンジョンはまだレベルが低いので可能ですが………何故ですか? 』
「そりゃ、折角この家と土地を買ったのに警察や政府にバレて封鎖させれたら大損だからさ(笑) 」
僕、符津野仁は茨城県の筑波山系のとある山の中の別荘に居た。
何故居るのかって言うと宝くじが当たったからさ!
〔しかも年末ジャンボ10億円♪ 〕
………しかし宝くじが当たったせいでこうして隠れ棲むことになるとはね。
まさか勤めていた会社の同僚の社長の馬鹿息子(自称友人)がSNSで言い触らすとはね。
〔何故自慢するように言い触らすのかが解らんよ? 〕
その結果、知らない親戚が増えて金貸してとか、変な宗教団体?や慈善団体?からの寄付のお願いって何?
会社にも迷惑電話が来るようになって流石に不味いと思って社長と相談して会社を辞める事にしたよ。
〔社長も自分の息子のせいだったので強くは言われなかったけど退職金は弾んでくれたよ 〕
そしてアパートも引き払って実家の家に数年ぶりに一旦戻って見たけどどこで調べたのか、そこまで押し掛けられたらねぇ。
既に両親は他界していていたし一人っ子で兄妹もいないから家族的な問題は無いんだけど、流石に近所の人にまで迷惑は掛けられないよね。
〔流石に夜間にまで来られるとね。警察沙汰にもなってたしね 〕
仕方なくこの家と土地を売却して知らない土地に引きこもる事にしたよ。
う~ん、都内の家だったけど自分の育った家だからねぇ~。
〔近所の人達は好い人が多かったんだよね 〕
暫くはホテルを転々としながら土地探しをすることに。
ぶらり寄ったとある不動産屋さんが扱っていた物件の中に何故か引き付けられる物件が有った。
そこは首都圏にも近く、土地も安く、回りには民家もない所で昔の別荘ブームの時に作ったが全く売れなかった山付き物件だった。
〔うん、隠れ家って感じの別宅って感じの物件だな 〕
特に気に入ったのは天然温泉が付いていてかけ流しのお風呂が付いていた事と別に飲料用の井戸が付いていた事だった。
何でも井戸を掘ったら偶々温泉が出たらしい。
〔エ、そんな事有るんだ? 〕
それで付加価値が付いて逆に高くなって売れなくなったらしい。
場所も特に有名な観光地でも無いからね。
〔そうかな? 場所は良いと思うけどね? 〕
しかも価格がバブルが弾けたばかりの頃で当時2億円ではね。
現在は半額以下の8,000万円で良いのでと言うので即決で買いましたよ。
〔何せ山1つ付きだからね♪ 〕
現地を実際に見た後に手続きを済まして正式に手に入れましたよ。
しかも一括でポーンと払ったよ。
〔不動産屋は売れて喜んでたよ 〕
そして不動産屋に別荘の手直しを依頼しておいて終わるまで旅行に行くことに。
勿論、住みかを特定されないためにね。
〔あの自称馬鹿友人、まだ俺を探してるらしいからね? 〕
完成まで1年になるからそれまでアチコチ旅をしておこう。
先ずは北海道からかな♪
そして1年後………
あの傍迷惑な自称馬鹿友人を利用して今は九州に住んでると嘘を言ったら見事に引っ掛かったよ。
早速SNS上で九州に居るって言いふらしていたよあの馬鹿(笑)
〔何でそこまでやるのかな? まぁ、会社のお荷物、不良債権だったからなぁ~ 〕
この後は九州でワザワザ使っていた携帯を解約して連絡を完全に絶ったのでその後の事は知らないよ(笑)
SNSも一切止めたからね。
〔下手に登録すると知り合い検索に引っ掛かる可能性が有るからね 〕
さて、早速完成した我が家に向かいましょう。
新車のSUVで颯爽に行きましょう。
〔ま、念には念で遠回りして行きましょう 〕
お、注文通りに敷地の入り口にはフェンスがちゃんと完備してるね。
しっかりと私有地に付き立ち入り禁止になってるね。
〔猛犬注意って飼ってませんけどね(笑) 〕
渡されてたリモコンをポチッと押せば入り口が開くよね。
まさかここに入り口が有るとは思うまい(笑)
〔ほんと、偽装が完璧だよね(笑) 〕
何処かの秘密結社かよって(笑)
本当、特撮好きな不動産屋で良かったよ。
〔ここまでちゃんと作ってくれたのだからね 〕
さて屋敷は………うんうん、注文通りに改装してくれたね。
2階建てを減築して平屋にして屋根の上に最新のソーラーパネルを敷き詰めて置いたしね。
〔裏に大型蓄電装置も完備してるしね 〕
これで電気は自前で済むし楽だね。
まぁ、自家発電用のディーゼル発電施設も完備したけど、管理するのに燃料の貯蔵の為に危険物乙4種が必要って連絡が有ったときは焦ったよ。
〔まぁ、旅の途中で何とか取ったけどね 〕
車庫にはちゃんと注文通りに建機三点セットが鎮座してますね。
パワーショベルにロードドーザーに小型ダンプカー♪
〔造成三点セット♪ 〕
これで山の中を色々と弄れるね(笑)
大型特殊免許も合宿免許で取ったから完璧です!
〔まぁ、敷地内なら免許は要らないんだけどね 〕
この車庫もジブクレーン付きにしたから整備も楽かな?
後は修繕用の鉄板とか木材もある程度のストックも置いてあるしね。
〔ほんと、注文通りだね 〕
車庫には他に電気自動車も1台有るから近場はこれで行けるか。
さて、車を車庫に入れて家の中を見ましょう。
〔色々と揃えたからね 〕
最初にセキュリティーを確認しましょう。
うんうん、監視カメラも正常だね。
〔流石に改装や諸々に1億円使った甲斐が有ったよ 〕
よし、部屋のチェックもオッケー♪
早速買ってきた食料を使ってご飯にしようか。
〔その後は温泉だね♪ 〕
数日間家の中で楽しんだが流石に飽きてきた(笑)
では早速野外活動をしようかな?
〔先ずは家の回りのチェックかな? 〕
正面は普通の古民家風に作っては有るけどね。
屋根の上は最新のソーラーパネルが載ってる以外はね。
〔見事なアンバランスだけどね 〕
確か裏にちょっとした洞窟が有るって言っていたな。
なら倉庫にしてって言ったんだけど………あ、ここかな?
〔この中で食料なんかを保存するのに良いらしいからね 〕
洞窟の中は天然の冷蔵庫らしいからね。
後で食料(米)やワインなんかを入れておいても良いかな?
〔ワインの熟成に使ってる所もあるらしいね 〕
早速中を確認に………あれ、何かおかしいな?
涼しいはずなのに、なんだ生暖かいって?
〔それに聞いてたより奥行きが長くないか? 〕
"グニャリ "
ん、何か踏んだか?
なんだ、このゼリーは?
そして冒頭の話に………だった。
001
偶然にダンジョンに踏み込んだ主人公?
これからどうなるのやら?