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【詩集】Shangri-La

あんなことがあったあと

作者: 野鶴善明


 あんなことがあったあとも

 私なりに生きてみました

 誰よりも愛してくれた

 あなたから遠く離れて

 ひとりきりになりたくて


 あんなことがあったあと

 もう生きてはいけないと

 思いつめた私でしたが

 千切れた心を針金で縛って

 こらえていました

 

 あんなことがあったあとも

 私なりに考えてみました

 どうしてああいうことになったのか

 そのわけを知りたくて

 本当の意味をわかりたくて


 あんなことがあったあと

 ちっぽけでおろかな

 取るに足りない私が身に沁みました

 悲しい自分と悲しい人たちを

 見すぎてしまったのかもしれません


 ずいぶんさまよい歩き続けて

 もうこれで終わりにしようとした頃

 大切な人に出会いました

 今ではその人と歩く道が

 自分の道なのだと素直に思えます


  今宵はそよ風です

  うれしいような

  さびしいような

  こころよいような

  せつないような

  淡い色の織り交ざった

  そんな夜風です


  あんなことがあったなんて

  ひたすら悪い夢を見ていたようで

  昔のことだとも思えなくて

  ただうなされていただけのようで


 あんなことがあったあとも

 人は生きるのですね

 人は生かされ続けるのでしょう



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