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手忠(しゅちゅう)
渇望する
切望する
望むモノに手をかけて
望まぬモノを手に入れて
望むモノに手を伸ばそう
誰もが笑う砂利の道
生い茂る木々が塞ぐ道
通らぬ幅を踏みつけて
道なき道を切り開き
光も先も見えぬ中
ありもしない世界を作り出そう
誰も彼もが辿り着く
頂点なんて不必要
私だけが辿り着く
唯我独尊の断崖絶壁
誰にも渡さない
誰にも渡せない
一代限りの到達点
競争なんて不必要
迎合なんて不必要
挫折に断絶
失意に隔絶
どれもこれも不必要
私が伸ばす手の先に
望むモノを作り出そう
ないから作る
作ればある
ただそれだけの願望夢
泣いて笑って怒って羨んで
何をしても無関係
何をしても問題外
望むモノに手をかけて
望まぬモノを手に入れて
望むモノに手を伸ばそう
ただ一人の独りにて
私が焦がれる
世界を作る
誰にも邪魔はできないから
誰にもソレがわからないから
私は望む
手をかけ伸ばす
願望夢




