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詩集擬き  作者: 針山
332/355

篇動(へんどう)

ずっと考えて

ずっと見つめて

ずっと想って

ずっと忘れて

だから今日

きっと知った

初めて会った子供の頃

拙く無責任に結んだ

笑って交わした約束

それから少し

四季の楽しさを知った頃には

新しい世界に目を奪われて

古い心がいつまでも

消えずに残るなんて知らなくて

爽やかな朝陽に瞼を閉じ

喧しい新緑の香りを嗅ぎつけ

震える朱い水平線を視界に

繰り返す日々と

繰り返されない日々を

過ごしながら

責任の重さを

理解し始めた

今日

さっき

真っ暗闇の

ベッドに向かう

部屋の中

自分の

罪なのか

罰なのか

負い目か

切れ目か

わからない

昔の何か

過去の何か

遺物のような異物

知った

知って

ただただ

ずっと忘れて

ずっと想って

ずっと見つめて

ずっと考えて

もう声をかけることも難しい

古くなった心の中

きっともう

忘れられてしまっていそうな

心の向こう

振り返るのを

諦めてしまうか

諦めず

陽射しに目を細め

騒がしさに耳を傾け

染まるすべてに視線を向けて

電話帳を

文集を

友を

後悔は

いつしたらいいのだろう


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