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詩集擬き  作者: 針山
328/355

和邪家(なごやか)

仔犬か泣いて猫が鳴く

笑い転げるリスを抱いて

仔犬は猫に頭を垂れる

差し出した頭を踏み

欠伸を殺す猫の前

リスが小さく

舌打ちした

かしずく仔犬に

リスは言う

今なら猫は

噛み殺せると

囁かれた仔犬が

リスに言う

君を食べる方が

簡単だと

リスは笑って

仔犬は泣いた

猫だけが

欠伸を殺して眠りについた






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