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詩集擬き  作者: 針山
314/355

終駄(ついったー)

笑った先に恋をして

泣いた後に愛を知る

そんな下らない

誰かの心を蔑んで

妬んだ先に惨めになって

恨んだ先に忘れられる

怖い怖い

何が怖い

嫌われるのが怖いのか

好きじゃなくなるのが怖いのか

それよりも何もよりも

見知らぬ他人になるのが怖いのか

嫌われるのが嫌なら愛して恋し

好きじゃなくなるなら恋して愛し

見知らぬ人になるのを拒むなら

恋愛をしてはいけない

愛して恋してその他大勢に

なるのが嫌なら

交流なんか出来やしない

刻みこめ

刻みこみたい

心に

思い出に

その人の中に

笑った先に何がある

泣いた後に何がある

何もないなら

意味はない

残ろう

残り続けよう

例え忌避される出来事だったとしても

忘れられるよりは

まだマシだ

だから今日も

私は呟く

見知らぬ誰かに引っ掛かる

過剰で過激な

恋した愛する言葉を


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