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詩集擬き  作者: 針山
28/355

洛様(らくよう)


誰かに好きと言ってみて

誰かが好きと言ってくれるなんて

何にもわからない

勇気を出して告げた言葉が

向けた相手を素通りして

頑張って漏らした言葉が

投げた相手に空振りして

消えてしまう言葉が怖いから

私は今も誰にも何も言えない

大切で大事な言葉も

暖かくて優しい言葉も

私は誰にも何も

言えてこなかった

そんな私が今更

誰かに言葉を貰いたいなんて

傲慢にも烏滸がましい

駝鳥を嘲るペンギンのように

くるくる回る猫みたいに

転がり落ちる兎と同じで

自虐にもならない愚かしさ

私の言葉は何処にも行かなくて

私の想いは何処にも行かない

届かない以前の

発せられてもないモノ

私はそうやって

今まで生きてきた

だからこれからも

そうやって生きている

見つけてなんて

誰に言えるの

でも私は

ここにいるの

それだけは

最後に言いたかった


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