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詩集擬き  作者: 針山
247/355

噴誰(ふんすい)

寂しいなんて

もう僕には存在しない

いつの間にか大人になった

僕の心はぽっかり穴が

空いていて

幸福の理由さえ知らず

生きているだけで幸せなんだと

歌われるんだ

愛に友に心に

情を混ぜ合わせて

そういうとこが嫌いだった子供時代

大人になった僕は

そんなものがないと知っているから

そういうとこは好きになれそうだ

寂しいなんて知らない

僕にはもう存在しない

等身大の人生で満足して

毎日を生きてるだけで幸せにして

そんな大人の僕は

大嫌い

つまらない

そんなのいらない

欲しくなかったありふれた幸せなんて

我が儘と咎められても

絶望的なアクションの方が

何万倍も好きだ

僕には寂しいなんて存在しない

もうどこにもいなくなってしまった

誰かの温もりが欲しい

なんて贅沢さえ願わずに

誰かの慈愛が欲しい

なんて贅沢さえ望まずに

僕は寂しさなんて覚えないから

流れる毎日が

カウントに使うのは

睡眠時間の長さ

あの頃はどこに

僕が迎えた

世界はどこに

消えたかも

わからずに

僕には寂しいなんて存在しない

だから

僕は幸せだ

僕の幸せでは

ないけれど



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