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詩集擬き  作者: 針山
230/355

履集(りしゅう)

ちょっとだけ歩いた

窓から見える範囲

声が聞こえる半径

中心点からズレて

少しだけ嬉しかった

延々と回ってる

哀れと言われる誰かみたいに

毎日同じ未来を見続ける

哀れと笑う誰かのよう

きっと安心はできなくて

だから何度も確める

同じところをぐるぐると

同じ居場所をくるくると

いつから同じことを繰り返し

同じことを何度も何度も

確めるように確認して

尋ねて聞いて言葉にする

ほんの少しだけ

ズレた景色

真っ暗闇で

何も見えないのに

昨日よりもはっきりと

明日が見えた気がした

同じことを何度もしていても

同時に口火を切るなんてなくて

どうか迷わないで

真ん丸の灯りの下

繰り返せば安心できるから

いつか見た

踏み出した一歩のように

いつか見る

踏み出す一歩のように

このまま

たちの

言葉が

声が

聞こえる

先に

真っ暗闇の

真ん丸の穴

いつから繰り返した

同じことを何度も何度も

確めるように

ああ

落っこちた


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