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詩集擬き  作者: 針山
229/355

黒天(ぶらっくほーる)

真っ暗な空の上

逸る心が窓を見る

過ぎ去るホームに目をそよがせ

引かれる看板が追い越す

疎らに均等に

点と線を繋ぐ光の粒

反射するオレンジの背もたれ

フェンスが笑って手をふる

真っ赤な瞳を点滅させ

ずっと来たくなかった

明日に到着する

開いたドアから零れる

昼間と違う冷たい空気

誰もいない

自販機の並びを横目に

喉を鳴らす猫がいない

きっと潰れてしまったんだ

疎らに均等に

座り続ける人の影

帰ろう

帰りたい

連れてってと囁いて

拐われたい

どこか遠くへ

ホームを取り忘れて

開いたドアは

また閉まる

辿り着いた

空気を吸って

おはよう

おかえり

さようなら

ここから今の

明日が始まる


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