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和癇内(わかんない)
廻る廻る巡る世界
君と出会ったのはいつだっけ
僕が会えたのはいつだろう
右も左も上り下り
甲高い足音を響かせて
歩いていこう
もっともっともっと早く
先に行きたい生きたい
手すりなんかいらない
レールなんか必要ない
昇って降りて向こう側
遠くに見える蜃気楼
一段一段確かめて
幼児のように
右
左
右
左
しおらしく顔をしかめ
反抗の意思を犯行
決まった道を拒んで笑って
極まった未知を望んで泣いて
隔たれた階段の
手すりからジャンプして飛んで落ちて潰れ
れれれれれ
曖昧なままの世界
跳んでる時間だけ確かなのに
来て来て来て来て知恵
遅れた分だけ飛び出して
跳んだ時間だけ考える
上って下りて
巡って巡って廻る時間
右往左往と上下左右
ほら見た潰れ




