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詩集擬き  作者: 針山
164/355

者解訊(しゃかいじん)


ただ一つの真実を

求めて求めて願って信じて

教えてもらった真実を

たった一つの真実と

誰かが必ず知っている

そんな夢物語を信じてしまって

世界の決断に教科書よ

世の選択に解答欄

学生の頃と同じ

誰かが代わりに正解を

そんな夢物語を

信じてる

大人の言うことは正しい

先輩の言葉は絶対だ

上司の指示に逆らわない

人が間違いの塊と

知っていながら理解しない

広大で悠久なネットの水槽を

半分以上も信じてる

きっと知らない

何もかも

きっと解らない

世界のことも

きっと認めない

解なき問いを

誰も決められない

問いなる解を

自ら動いて

決めるまで

理解し知って

決断まで

責任背負って

判断まで

苦労に労力

時間に経過

答えまでが長く

教科書になる責任を

解答欄になる責任を

背負って

けれどもそれは

皆が貴方の復唱を繰り返す

最高の丸つけだ

責任を

貴方が決める

責任を

背負った者に

祝福を


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