表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩集擬き  作者: 針山
163/355

捲廻(めぐりまわる)


一声泣いて親のため

二声鳴いて友のため

三度嘆けば己のため

かるらくるりや

かるらくるりや

片足立つ三日月乙女は

不敵に不敵に月を裂く

にんまりまんまり口元分かち

白と青のはためくエプロンドレス

おとぎの国の少女のように

小首傾げて可愛らしく

真っ暗に染まった舞台に立ち

照明に開けられた穴の上で

華麗なセリフを零しだす

逸る馬をけしかけて

首を折れば大歓声

相対正面立ち向かえば

足元掬われ背後の中

出された手は彼岸の先に

朽ちて咲く街路樹のよう

断崖絶壁茶色の風景

陰影深く陽が刺し貫く

岩の乾いた空気が喉を焼く

明滅明朗

瞬く記憶

あなたはどれを

覗き見た


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ