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詩集擬き  作者: 針山
151/355

心気楼(しんきろう)


一面に広がる砂漠の

一夜の夢の如く

一対の月光が降り注ぐ

乾いた風の

浮かんだ大地

二頭のラクダが

口ずさみながら歩いていく

貴方の胸に眠る

私の頭を撫でる手のひら

明確に区別された

砂と星の無数

広大に壮大に

世界に埋れる夜の中

いつまでも続けばいいと

願いながら

いつまでもこのままでと

想いながら

足跡を残して

軌跡を辿る後方には

きっと誰かが見ているだろう

満天の砂に恒久の星

埋め尽くされた大地と夜空

浮かんだ月と

吹きすさぶ風が

砂の星を優しく包む

夢幻の如く

儚き幻想に

空も地も

消えていった



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