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詩集擬き  作者: 針山
142/355

友生(ゆうき)



笑って泣いて誤魔化して

黙って消えて終わりにする

これがあたしの処世術

誰とも争いを起こさずに

誰とも禍根を残さずに

なるべく静かに穏便に

緩く優しく生きてきた

真面目な人

みんなはあたしをそう見るの

優しい人

みんなはあたしをそう言うの

だけれどしかし

あたしは何も知らずに生きている

どうして貴方が怒っているか

どうして貴方が熱くなってるか

解らずに解らずに

解らぬままに

過ごして来た

これでいい

なんて言い訳で

考えることを放棄して

これでいい

なんて防壁で

傷つくことを避けてきて

真面目で優しい

褒め言葉

真面目で優しい

無知な人生

怒ってもいい

泣いてもいい

言ってもいい

ぶつけてもいい

傷ついたなら

癒せばいい

そんなことに気づいた時には

遅かったのかもしれない

どう接すればいいのか

どう接しなければいけないのか

誰も傷つけないなんて不可能なのに

致命傷か擦過傷の違いも解らずに

あたしは言葉を

優しい言葉を

真面目な言葉を

使ってる

泣かせてもいいですか

泣いてもいいですか

怒らせてもいいですか

怒ってもいいですか

あたしの本当の気持ちを

伝えてもいいですか

震える喉に

凍える心

それでもあたしは

声を出す

貴方に届けるために

貴方に届けたいために

あたしの言葉を

ぶつけてみる

聞いて

お願い

本当は

あたしは


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