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詩集擬き  作者: 針山
123/355

居得(きょう)

赤い電気ストーブ

回る扇風機

剥いだ布団に

真っ暗な部屋

窓は何も写さず

外は何も見えない

薄いカーテンで遮られた

私の部屋

隣家の音もなく

上階の音もなく

ただ回る扇風機の

風切り音が聞こえてる

弱く闇を裂く赤い色が

布団の温もりを嘲って

私のぼやける視界に

入り込む

明日が始まって

今日になり

昨日が終わって

今日になる

ちょっとの不安と

少しの楽観

何にも考えなくて

それでも明日は来る

今日が終わって

昨日が終わって

明日が始まって

真っ暗な赤いストーブが

昨日を残したままの私を慰めて

明日を迎える布団を拒絶する

回る扇風機

昨日が終わって数時間

明日が始まって数時間

私の今日は

まだちょっと

残ってる

赤い灯りが消えて

冷たい布団が温まる

そんな少しだけ

今日はまだ

ここにある

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