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詩集擬き  作者: 針山
117/355

胸中死願(きょうちゅうしがん)


死ねと言われて死んでしまった

貴方のように私は笑うの

必要ないと言われて笑っていた

貴方のように私は死ぬの

どこにいてもどこにいなくとも

居ても居なくとも変わらない

だからここにずっと居る

そう笑った貴方は

泣き方を知らない子供のようで

代わりに泣こうと項垂れても

ただただ頬が緩むばかり

安堵に安全安心ね

私はこうして大人になっていく

家の片隅で座り続ける

我が家の存在しない無存在

無くしたモノは無いままで

失くしたモノは亡いままで

かわりがわり現れる

貴方の変わりが鬱陶しい

今日にでも死んでしまう

私を残して私は明日に行く

またねと言って

さよならと口にして

次に会うときは

胸の中で

瞳から消えた

光のように

私の中の貴方は

貴方の中の私は

この世界から消えていった

空気のように

酸素のように

当たり前に

見えないのだから

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