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詩集擬き  作者: 針山
116/355

声音曲言(せいおんきょくげん)


届かない声

掴んだ音

弾いた曲

吹かれた言

咲き誇る言葉の先に

声を届かせようと弾いた音を

掴んで放すまいと

空の手見て今思ふ

通りに抜けた誰かの声

嘆きに満ちて暮れなずむ

宵闇の心の隙間に

ゆっくりと差しのべた貴方の手が

私を包んで壊してしまう

どこにいるかもわからない私を

私は見つけることなど出来ることなく

声は掴めず

音は弾かれず

曲は吹かれず

言は届かず

風の泣く家の叫びに

視界を奪われ消えていく

在ることのない開かずの間に

ただ一人蹲り

君のすべてを消し去った

記憶の彼方に

三千世界の夢を見て

線香花火の如く散った

掛け声を響かせて

か細くか弱い

喉を潤す

左様に居て

打ちうらぶむ

面を被りし淑女を

嗜む教鞭で

拍車の合間に

幕間を降ろし

奏でる轟雷を

ただただ羨むばかりの

心の臓



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