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詩集擬き  作者: 針山
114/355

郷終(きょうしゅう)



殺してあげる

殺してほしい

いつか必ず

私を

目を瞑れば思い出す

小さなドアに大きな塀

猫の額程度の庭に

錆びだらけの三輪車

物干し竿が折れ曲がり

縁側は砕け散る

覚えているかしら

たった一つの瞬きを

覚えているかしら

何度も通った境界を

消え去ることのない

哀しみを

拭い去ることのない

慈しみを

この頭に

この脳に

刻み込んでいるから

心に植え付けられた

常識が

私を縛ってしまう

嘘でしょう

嘘よね

知ってるわ

知らないわ

だってそんなにも

世界が違うなんて

だからきっと

将来なんてモノが見えた時

私は私を

殺してあげる

殺してほしい

私を

私は

願って祈って

しましょう

私が私に

しましょう

いつか必ず

この

思い出の場所で



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