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詩集擬き  作者: 針山
112/355

誰面(すいめん)


ああ

どうして

ああ

ああ

ああ

水面に浮かぶ涙のように

貴方の心は溶けてしまうのでしょう

どちらに行っても変わらないまま

貴方の心は消えてしまうのでしょう

月を映す鏡となり

揺れ動く感情を写し取り

水面に輪が出来るのでしょう

何をやらしても

何をやっても

水辺にたむろう水滴のように

流れに身を任せて

消えていくのでしょう

ふるりふるりと

身をちぢこませて

浮かんだ月さえ

おぼろげにして

葉が落ちる振動に

心を震わせて

朝の露に

昼の枝垂れ

夜の時雨に

未明の霧

そっと閉じた紙の戸

擦れる音にさえ敏感に

貴方の吐息が

漏れてくる

良い月です

宵月です

水面に浮かぶ

涙の痕は



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