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馳話喧華(ちわげんか)
五度目の初恋を宝箱に仕舞って
七度目の恋に会いに行こう
笑いながら口にした告白を
恥ずかしそうに見るのがいる
何度も君に口づけた唇が
何度も変わった愛を口にする
ねぇ目を見て話してと
君は怒りながら口にして
ちゃんと私を見て話してと
君は泣き笑いながら口にする
砕かれた愛の言葉を
君は大事に胸に仕舞う
綺麗な装飾品を贈り物に
沢山のバラを一抱えにして
君の元に届けと
青空の海に投げ捨てて
誰もいない真っ暗な部屋で
寝転びながら天井の染みを数えるんだ
変化を求めて刺激に変えて笑いながら
愉快を求めて愛情に変えて泣きながら
僕は何度も恋をする
繋いだ手が離れてしまっても
並んだ姿が消えてしまっても
あの時と変わらない
六度目の初恋が
胸の宝箱を見つけた




