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詩集擬き  作者: 針山
102/355

長居人生(ながいじんせい)



何もしてない

何もしてないさ

俺はただ当たり前のことを

言っただけだ

思春期なんて盲目が当然だ

未来を見ているようで夢を見て

明日を見ているようで今を見て

今を見る癖に

自分を見ない

だから言ってやる

教えてやるのだ

大人が

大の大人が

前を見るのは大切だ

前だけを見るのも悪くない

しかし

前にも位置がある

端があり

上下がある

視界の端の些末なことを

見逃して一点しか見ないのであれば

転ぶのは必然だろう

転ばないのは偶然だろう

そんな奇跡ばかりに頼って

夢ばかりにもたれかかって

前を見るふりをして

歩く気さえないのなら

前なんか見ない方がいい

無駄に見るから

前しか見えなくなる

そう言えばお前は

なんて反論するだろうか

だから俺は何もしない

何もしないで

言ってやる

お前の未来の結果が

世界に溢れた大人の姿だという

ただの現実を


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