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詩集擬き  作者: 針山
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人門(にんもん)



彼の人生はとても平凡だった

大切な友の為に命を張り

大事な愛の為に命を張り

彼は人生に逆らう為に世界と戦い

彼は人生を歪める為に世界と戦い

未来を切り開き

掴み取る為に多くを犠牲にして

その犠牲者を救いだし

抱えきれない想いを胸に

伸ばした手をさらに伸ばす

何も見えない真っ暗闇の中だとしても

何も変わらない絶望の道の先だとしても

後悔をして

後悔をしても

踏み出す

一歩先へ

今より少し先に

必ず覆すと

泣きながら

喚きながら

それでも前に前に

それでも先に先に

失敗だと言われても

ダメだったと言われても

無駄だと

無為だと

言われても

伸ばした手が下がり

広げた指が閉じようと

汚い顔を持ち上げて

彼は人生を歩いていた

平凡で

誰もが歩く

そんな未知を

後悔しても

後悔して

特別なんかじゃない

特別じゃない

彼の道を

彼は最後に笑って

笑ったのだ



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