むしろ本命と言える設定
舞台はたぶん地球の現代か近未来日本的な場所。
重要単語
・「Main Role Makers」(メインロールメイカーズ)
通称多数(ひでおいじり、勇者ツクールetc)のオンラインシミュレーションゲーム。メインはキャラクターメイキング及び育成、世界創造シミュレーションで、自分の作成したキャラクター(メインロール)にオンライン上のデフォルト世界及び自作の世界を冒険させることが出来る。RPGツクール+育成といったものが本来のゲーム内容なのだが、ある程度の改造許可を始めとしてあまりに自由度が高くネタ要素が多すぎたため、現在では屈指のネタゲーとして、日々ゲーマーたちが自作のネタヒーローやらネタダンジョンやらを見せ合うカオス世界と化している。(ライトユーザーとは住み分けがされているもよう)
最初期こそは美麗なグラフィックを使った王道系RPGを作るプレイヤーもいたが、メインロールのデフォルト名の候補が「ひでお」「ひろし」「ヘロー」などであったあたり、製作陣は初めからこれを狙っていたのではないか、と噂されている。
・メインロール
いわゆる作成キャラクター。通常は勇者的な何かであることを想定されている。ゲーム上の主人公であり、ユーザーの分身や相棒……というのは建前で、ユーザーたちの玩具。作成者によって勇者だったりギャルゲー主人公だったりゾンビに襲われたりする。幸せになれるかどうかは自分では決められない。
ゲーム上では、中の人がいることもあれば適当な性格設定で野放しにされていることもある。
・ロールメイカー
いわゆるプレイヤー。ゲーム上の役割は、主に神。メインロールや他キャラクター、フィールドを作り、試練やご褒美をばらまく存在。ただし、メインロールとの関係性は設定可能で、ロールメイカーによって神だったり王様だったりモブだったりハーレム野郎の妹や親友だったりする。通常はナビゲーター役的な何か。
ユーザー間では、きちんと自作フィールドを設定するユーザーを「メイカー」、よそにお邪魔するだけのユーザーを「プレイヤー」と呼び分けたりもする。
メインロールとの触れ合いを楽しむための機能設定は、本来は自作フィールドでの説明文やメインロールAIからの呼びかけが変化する程度のオプションだったはずだが……
・勇者現出
何が理由か原因かは今もって不明だが、ある日突如としてMRMのメインロールたちが現実世界に登場した現象。
当初は混乱を極めたが、気がついたら皆なんとなく馴染んでいる。勇者たちは大体、ご近所の平和を守ったりしているもよう。
一応、魔王的なメインロールたちもいるのだが、勇者的なのはその五〇倍はいるため、肩身狭くせせこましい悪事を働いていたりいなかったりするらしい。世界征服は幼稚園バスジャックから。
言葉の由来は某掲示板のスレッド名、「勇者がポップしたんだが」より。「勇者湧出」という言葉も一時期使われたが、人型の生命体にそれはどうだろう、という意見より、現在の表現に落ち着いた。
サーバーが日本にしかないせいなのか、ポップ現象は日本国内でのことに限られており、海外ユーザーは地団駄を踏んでいる、らしい。ポップ目当てに来日やら帰化やらを望むユーザーも少なくはなく、入国管理局やら外務省やらは頭を悩ませているという噂も。
登場キャラクター
・もっと罵ってください ♀
MRMでネタプレイしていたこと、特に名前設定を心の底から後悔しているうら若き乙女。リアルポップにより秘めた性癖がご近所にフルオープンになるという羞恥プレイに耐え、最近は開き直って女王様ライフを満喫中(家族談)。
MRMではかなりの古参かつ有名メイカーで、彼女を「女王様」と仰ぐプレイヤーも少なからずいるらしい。本人はそんなことは知らないことになっている。
自分のメインロール以外には普通の人。通称は「ののさん」「のの」など。
・この豚野郎 ♂
ののさんのメインロール。M奴隷の変態ストーカーというキャラクター設定を与えられていた不幸な存在だったが、リアルポップにより、最愛の神のもとに来られてものすごく幸せになった。
パラメーター的にはチート仕様なのだが、スキル「耐える悦び」により、ほぼすべての物理的魔法的攻撃行動が不能。ただし、精神攻撃「ものすごくきもちわるい」は防御不能。攻撃されるほどMPが増える。きもちわるい。
ゲーム内グラフィックに表示されていたようなテンプレ勇者的な装備はほぼハリボテで、本命は中に着たドM装備。常に全身は赤の荒縄で縛り上げられ(移動等の都合のため、手足は自由に動けるよう亀甲縛りをアレンジ)乳首には針。もちろん目隠し口輪に貞操帯も完備。攻撃力を上げるためのオプションも多数所持しているが、戦闘中以外は使用しない。基本的には。
通称は「豚」「とんちゃん」など。
・シルヴィア ♀
ののさんのリア友兼ロール仲間。通称は「しぃちゃん」。生粋のケモナーにしてMRMの黎明期を共に駆け抜けた古参メイカーでもある。MRM内ではロップイヤーを生やしたアバターを作成し、ナビゲーターキャラとしてメインロールと一緒に旅をさせていた。
ケモ世界の先駆者としてMRMのケモナーたちには有名な存在。獣人キャラを設定するメイカーは別に珍しくはなかったが、獣人以外存在しないような思い切りの良い世界を最初に作ったのは彼女だったりする。
・シロ ?
シルヴィアのメインロールで、兎耳の子ども。外見設定は十二歳程度。真っ白い髪と耳と尻尾で赤い瞳の男の娘もしくはふたなりと思われる。
非常に純真な性格で、ゲーム上では、親友のシルヴィアと一緒に広い世界を見るべく旅に出たはずが、いつの間にか世界をめぐる陰謀に巻き込まれていく虐げられ系逆ハーキャラ、という設定だった。
現在のおしごとは、ロールメイカーの着せ替え人形になって愛でられること。
・ヨージ ♂
ののさんとシルヴィアのクラスメイト。幼女に呼んでもらいたい、という理由で本名プレイを決行していた真性。ただし一応法を犯すつもりはないらしく、現在合法ロリかどうかグレイゾーンなメインロールを前に、人生最大の選択を迫られている。ある意味ロリ界の勝ち組。
・セアラ ♀
ヨージのメインロール。ふわふわ栗毛と同じ色のくりくりおめめが可愛らしい、ヨージの理想の幼女。絵本的な世界での「はじめてのおつかい的ほのぼのRPG」の主人公だが、彼女の冒険はMRMでは「幼女視姦RPG」と呼ばれている。
外見設定年齢は五歳だが、ヨージはリアルポップにあたって「実年齢は十八歳だがゲーム内の人間の年齢に換算すると五歳」というよく考えればたぶんアウトな言い訳を繰り広げている。
・ビショップ ♂
通称びしょりん。魔王ロールしてはいるが、ギリギリ中二病をこじらせてはいないロールメイカー。ただ、お約束な展開が好きすぎるせいで、某所で大変な目にあった。
本来はごくおとなしいゲーム少年で、MRMでは魔王に付き従ったりたまに操ったりする魔神官という設定。現在、お部屋のすみっこで膝を抱え中。
実はまだ、まともに登場していない。
・マーヴェラス ♂
ビショップのメインロールで、通称まーくん。全身黒ずくめの陰気な美形、というどこにでもいる魔王様。お約束に従って、幼稚園バスジャックから世界征服を始めてみようかとしたら、世界がちがったせいか、実行すらできずに某所でひどい目にあった。現在、腹心の部下である魔神官の部屋で共に膝を抱えて慰め合っている。
実は801要員であったりする。彼の不幸はまだまだ続く…かも。
・ヒョウガ ♂
「モンスター萌え」派。
ドラゴン恋愛シミュレーションを作った恐るべきマニア。何がコワイって、これがネタプレイではなくマジプレイなところ。リアルでも常々「どうしてここにはドラゴンがいないんだろう」と性的な意味で考えていた、ある意味無害な変態。でもたぶんどっかの生物工学研究所とかに入っちゃったら取り返しのつかないところまで突き進んじゃうタイプ。
現在はメインロールの嫁ドラゴンとの困難の多い恋の真っ最中。ちなみにMRMでは攻略対象である黒竜だった。なぜメインロールが自分の分身ではないかと言うと、一番緻密にキャラメイクできるのがメインロールで、それを嫁にしたかったから。
もし本当に実在したら、ラブ○ラスあたりをドラゴン仕様に改造していたであろう。
・フィアンナ ♀
ドラゴン界の藤崎○織……いやさ、姉ヶ崎寧○さん。幼馴染みのドラゴンと幸せなイチャライフを送っている……はずが、リアルポップ以降、まさかの彼氏が人間オチ。どうするどうなる。
「正直無理じゃね?」とか思っているが、彼氏が引く気ゼロで困惑中。完全な同族はリアルに存在しないしいいかなあ、とか流されがちだが、最近他の世界のドラゴン族も気になっていたり。
ちなみに火竜だが、その理由はヒョウガの「嫁の焼いたメシが食べたい」というどうしようもない願望。実は、ののさん達とは仲が良く、いろいろと情報を流してもらっている。
・ピエール ♂
「モンスター燃え」派。
いわゆる「スライム状のモンスターに騎士が生えてるんだか乗ってるんだか知らないけどそういう状態になったあのモンスター」を目指して魔王の黒幕的メイカーになった少年。モンスターパラダイスな世界で世界一のモンスターを目指す! モンスターバトル○ードをリスペクト。だがポケ○ンは何か違うらしい。モンスターが起き上がったらすかさず仲間にしてみたり、仲魔にしてみたりするごく普通のモンスター好きの青年。珍しく変態ではないが、おそらく将来は最も変態に近い状態になるのではないかと思われる。相棒的な意味で。実はスウィーツマニア。
ヒョウガとは友人同士だが、対モンスター姿勢を廻り、くだらない口論が絶えない。
・カンテン(青) ?
ピエールの相棒のメインロール。メインロールのはずなのになぜかサブキャラっぽい。むしろザコっぽい。一応彼の成長物語が彼の世界のグランドクエストのはずなのだが、固有名詞すら与えてもらっていない。何でだろう。
ピエールとの関係は師弟。彼との出会いによって、モンスターヒエラルキーの最下層にいたカンテンが世界最強のモンスターを目指す、という熱血ストーリーの主人公らしく、単純で熱くなりやすく泣き虫なカワイイモンスター。だが現在彼を泣かせているのは、師匠がいきなり人間になってしまったという絶望的な事実である。でも師匠は好き。師匠ラブ。
カンテンは個人名でなく種族名だが、なぜカンテンかと言えば、「スライム」も「ゼリー」も「プリン」も「グミ」もアレで使えないから。語感からすると、ゼリーやプリンよりは強くてスライムやグミよりは弱そうな感じだが、もちろん実在のモンスターとは何の関連もない。
きっとレベルカンストすると、すべてを燃やし尽くすブレスを習得するか、上に騎士が生えるに違いない。
世界で一番立派になったら、師匠を嫁にしようと思っていた節がある雌雄同体。でもお前たぶん、単細胞生物(無性生殖)だと思うよ。
ロール:(役割などを)演じること。ロールプレイングゲームのロール。