1 龍
僕のおじいちゃんの家の近くに比嘉暮山という山があった。僕はそこでいつものように近所の友達と遊び、日が暮れたので帰ることにした…
「なあ、お前らこの山の名前の由来、知ってるか?」ニヤニヤ笑いながらモリヤが言う。
「何々??」
皆が聞く
「この山にはな…」
その時だった。
ドンッ
何かに押された気がした。体のバランスが崩れる。
そのまま僕は転げ落ちた。ドボン!!
川に落ちたようだ。体が動かないまま流れに流されるまま流されていく…
ガンッ
頭が岩に当たり、体が川底へと沈んでいく…
そのときだった。
僕の頭の中で何かの声が響いた
(少年、いいところに来たな。生きたいか?我が貴様を救ってやろう。但しその後は文句は言わせんぞ!)
答えは勿論イエスだ。生きたくない人間なんていないだろう。
『お願いします!助けて下さい!!』
何かの声がした後濁流が僕の体を持ち上げた
打ち上げられたのは目の前に大きな洞窟が面している川岸だった。
なんだか頭と背中が重い
すると白い光の塊がやって来て言った
「お前はさっきの小僧だな、ついてこい」
僕はその後をついていった。
「まず、自己紹介をしようではないか…」
「我の名前はゼノ、元は名のある龍である。三騎龍の一匹だったんだぞ!ヌハハハハハッ!!
それからお前は自己紹介しなくて良いぞ!お前の名前はこれからリュウト・アゼノイア(リュートジュニア)だあっ!!よろしくな!!」
そしてその時僕にはその白い光の塊が笑ったように見えた。まあ、よくわからないけど良い人?そうだ
「こちらこそっ!」
言い終わると同時に体の力が一気に抜けふにゃりと腰を落としてしまった。
「やはり疲れてしまったか…まあ、我の力をほとんどお前にやってしまったからな。まあ、今日はゆっくり休め…」「ち、力って…?あと、でも、おじいちゃんが…」「そうだ!これはちゃんと聞け!お前を助けたのはこれから吸血鬼と戦って貰うためだ!」
驚く間もなく僕は深い眠りに落ちた
吸血鬼でてきてなくて違う話と思ってしまいますがちゃんと話つながってますのでご安心下さい笑