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サキュバスとエロ漫画野郎と冒険者  作者: 胡桃リリス
第二章 サキュバスとエロ漫画野郎とクッコロさん
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5-8 サキュバス幼女一行とラベル支部長 使用禁止ね

お待たせいたしました。


「ハルキ君、カエデちゃん。お待たせ」


 待合室で遅くなった昼食をメイプルと一緒に取っていると、ソーシャさんがエルナたちを連れてやってきた。


「皆、三日後にギルドマスターと面会をしてもらうことになったのだけれど、いいかしら?」

「えぇ、構いませんよ」

「おーけー♪」

「ありがとう、助かるわ」

「いえ」


 三日も足止めを食らうことになったが、仕方がない。元の世界との時間差が心配だが、地球から半年前に転生したらしいメイプルが八年間こちらで過ごしていた、という事例から………………あ、ダメだ。ヤベェ、今すぐにでも帰らないと、多方面に心配と迷惑をかけてしまう。

 と言うか、例え今この場から直帰したとしても怒られる。遅いって、妹に。


 しかし、ここで慌てても帰ることができないことはわかっているため、おとなしく黙っていよう。

 ごめん、父さん、母さん、妹よ……後、友達と仕事場の皆。

 俺、しばらくそっちには戻れねぇわ。


 この世界に呼び出される原因となった邪神は絶対にシバきまわそう。


「ところで、ハルキ君、ちょっといいかしら?」

「なんですか?」

「貴方たちの事を、エルナから聞いたわ」

「そうですか」


 ついに、俺が異世界人で、メイプルが転生者でサキュバスだということを冒険者ギルドが知ってしまったか。エルナたちにはもし何か聞かれたら話してもいいと伝えてあったからなぁ。

 問題はないが、メイプルが王都のサキュバスのように皆から認められればいい。こいつにはそれだけの功績があるから、大丈夫だろう。


「神ヴァーヴァリアスを相手に、奮戦したそうね」

「えぇ……」

「それで是非、二人の魔法を見せてみらいたいのだけれど、いいかしら?」

「いいですよ」

「ばっちこーい♪」


 メイプル、もうカエデちゃんのフリはしなくていいぞ。

 そう思ったのだが、メイプルは演技を続けている。ん?


「ふふっ、カエデちゃんはどんな魔法を使ったのかしら?」

「ぼるかにっくげいざーだよ♪」

「エルナたちが言っていた魔法ね。楽しみだわ」


 もう俺たちの魔法には驚かない、とドヤ顔に書いてあるソーシャさんのメイプルへの対応は、相変わらずカエデちゃんへ接する時のものだ。

 あれ、もしかして……エルナたちへ視線を向けると、話していない、と首を横に振られた。

 まぁ、それならそれでいいんだが……ソーシャさん、多分アンタの想像を超えた魔法が待っているぜ?


「ハルキ君も神ヴァーヴァリアスの力を防いだ大きな障壁があるんですってね! それって、大食いを止めた時のものと同じ?」

「えぇ、まぁ」

「支部長、今回の大食いの突撃を止めたのもハルキ君の巨大障壁だ」

「それは一度見てみたいわ」


 見せるのはいいが、またS○N直送しそうだ。


「あら、その顔は何?」

「いえ、何でもありませんよ?」

「嘘。あのねハルキ君、君は確かに凄い魔法を使えるし、驚きもした。けれど私はもっと凄い威力や効力のある魔法や使い手を知っているし、見もしたわ。あんまり私をみくびらないでもらえるかしら?」

「失礼しました」


 確かに、そりゃそうだな。俺もちょっと調子に乗っていたのかもしれん。

 謝罪すると、ソーシャさんは笑顔に戻った。


「それに、貴方たちから見た神ヴァーヴァリアスとの話しも聞きたいし、今から少し時間をもらえないかしら?」

「いいですけど、仕事は大丈夫ですか?」

「もし大がかりなものがあったら、すぐに戻るわ。だから、ね?」


 ソーシャさんに頼まれるまま、俺たちは演習場へ向かい、それぞれ魔法を披露してみせた。


 結果、ソーシャさんのS○N値は直送されてしまった。

 まぁわかっていた予知夢。


「即堕ち二コマ、絶対に魔法に驚かない、からの、しゅごぉぉい! ね!」

「おいばかやめろ」


 メイプルが日本語でそんな生ぬるいピンクなジョーク言っている間に、ソーシャさんは我に返ったようで、


「あんな魔法、見たことがないわ……」


 遠いところを見始めた。二度目になるセイジュさんもなんか無表情だった。

 その視線の先にあるものはジョ○ョ立ちをするメイプルだ。ドドドド……なんて効果音が聞こえたり見えたりしそうっていうかセルフ効果音で口ずさんでいた。


「見たことがないのは当然であろうな」


 今の今まで黙っていたリアさんが口端を微かに上げながら笑うが、それは近くにいた俺やエルナにしか聞こえないような声量だったため、メイプルへ集中するソーシャさんやセイジュさんたちには聞こえていない様だった。


「どういうことなんですか?」

「後で聞かせよう。昨日話せなかったことも含めてな」


 邪神を倒すことが俺を呼び出した奴が与えた使命だ、って話以上の衝撃が待っていそうだ。


「ねぇハルキ君」


 その後、再び我に戻ったソーシャさんが近づいてきて、素敵な笑顔を浮かべていた。目はもちろん笑っていなかった。


「はい」

「ラベルとその周辺で、緊急時以外はボルカニック・ゲイザーもエーテル・ランパートも使用禁止ね」

「ア、ハイ」




 こうして、俺たちはギルドマスターとの面会までの三日間をラベルで過ごすことになった。




加速……加速……加速……ッ!

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