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サキュバスとエロ漫画野郎と冒険者  作者: 胡桃リリス
第二章 サキュバスとエロ漫画野郎とクッコロさん
76/451

5-6 サキュバス幼女一行とクッコロさん 結果発表

少し短いですがアップです。


 そして直後、上空に再び魔法陣が現れ、ボロボロになった大食いが街道に降り立った。


「ちっ、生きてたか」

「メイプル、舌打ちはやめろ?」


 クセになるからな。

 それよりも、


『……まさか、空の上で窒息死しかけるとは思わなかったよ』


 半笑いで感想を述べながらも、大食いはやっぱり余裕そうだった。

 こいつ、どうやったら倒れてくれるんだろうか。

 あの棍棒を奪うかぶっ壊すかすれば倒せるのはもうわかっているんだが、奪える気も壊せる気もしない。というか、あの溶岩アッパーと大爆発の中で何で棍棒は無傷なんだよ。やっぱりそいつが本体じゃないのかと言いたい。


 エルナとセイジュさんも遠い目をしている。修羅場を潜り抜けてきたはずの冒険者二人がこんな顔を浮かべるくらいだから、こいつの生存能力は俺が思っている以上のランクのようだ。


「セイジュさん、どうやったらあの巨人を倒せるんでしょうか……」

「多分あの棍棒を奪うか壊せばいいと思うが……」


 同じ結論に達したか、セイジュさん。

 俺の視線に気が付いたセイジュさんと頷き合う。


「んで、まだやるのかしら? 次は月へ向けて打ち上げてみようかしら?」

「やめろメイプル」


 ネタを織り込むことによってテンションをあげて威力を増していたのだろうが、魔力の消費は大きいはずだ。タスラムによって回復したみたいだが、あまり連続で魔力の大量消費はしない方がいい気がする。


『及第点、いや、全員合格……な訳ないだろう』

「はい先生、何がいけなかったんでしょーか?」


 メイプルが煽りながら挙手する。あ、ダメだこいつ、タスラムから魔力を回復してもらってもう全快してやがる。お疲れタスラムッッ! そしてメイプル喧嘩腰はやめろ。

 それより、気になる大食いの答えはと言うと、


『そこの冒険者二人が弱い。後ハルキ、アンタはそいつらよりも弱い。基礎がなっていない。ヴァーヴァリアスと遣り合えたのはそいつが手加減していたからだよ?』


 んなもんわかっとるわい!


「それは反省点だけどよ、エルナとセイジュさんの評価点が気に入らないんだが?」

「いや、ハルキ君。それは私たちが一番わかっていることだ」


 セイジュさんもエルナも粛々と大食いの評価を受け入れていた。


「確かに、私たちの火力では、貴様の気を逸らすことしかできなかった」

『もし私が本当の本当に殺す気なら、あれくらいだったら無視してもよかったよ?』


 んーと、これは口を挟むべきではないよな? 挟むべきではないんだけど、なんだろう、こいつ殴りてぇ……。


「だったら、次に会うときまでにはもっと強くなるだけだ」

『それは楽しみだねぇ?』


 そして、次に大食いはリアさんへ視線を向けた。


『さてヴァーヴァリアス、お前さんはどう評価する?』

「私も貴様の意見に概ね賛成だ。が、メイプルは合格点、ハルキも火力と発想と思いきりはよかったし、エーテル・ランパートの対物理障壁としての完成度は合格ラインに達していた」

『甘いねぇ』

「セイジュは火力を除けば、この中で二番目に実力が高い。さらに経験を積んで、より高位の武具を装備すればもっと戦える」

「ヴァーヴァリアス……」


 リアさんに評価されたのが意外だったようで、セイジュさんは目を丸くした。


「そしてエルナだが……確かに合格点には達していないが、及第点のレベルだ。この短い戦いの中で成長も見えた。これから十分強くなれる」


 エルナも目を丸くしていた。


『それはわかっているさ。わかっているが、わざわざ言う必要はあったかい?』

「言ってやった方が良い時もある。貴様は少し堅すぎる」

『お前さんの喋り方にくらべれば、私は十分柔らかい態度なんだがねぇ?』

「そうだな。憎まれ役に徹するくらいには、貴様も何だかんだと甘いところもある」

『……さぁて?』


 明後日の方角へ顔を向けると、大食いは跳躍して、再び開いた魔法陣へと消えて行った。


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