表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サキュバスとエロ漫画野郎と冒険者  作者: 胡桃リリス
第二章 サキュバスとエロ漫画野郎とクッコロさん
61/451

2-3 冒険者と宿屋の娘さん 帰る場所でいいのなら

今回はエルナ視点です。

「ねぇエルナさん」

「なぁに? 早く寝ないと、おばさまに叱られちゃうわよ?」

「それは嫌ですけれど……ちょっと、眠れなくって」

「それじゃあ、いつもみたいに何かお話ししてあげましょうか?」

「うんっ」


 もう自分の家と同じような安堵感を覚える部屋も、シャーリィやおばさんたちとも、しばらく会えない。もしかしたら、お別れになるかもしれない。

 今日くらい、少し夜更かししても、おばさんも怒らないよね?

 何を話そうかな。


「そうね、そうしたら……」




 タガネル・ダンジョンって知っているかしら?

 そうそう、タガネル村の近くにできたダンジョンね。そこに私は潜ってきたの。

 えぇ、ハルキとメ……カエデと一緒にね。二人とも冒険者じゃないわよ。ハルキがね、どうしてもそこに潜らなくちゃいけないことになったの。

 ふふっ、最後まで聞いたらわかるわ。


 ダンジョンはね、遠くからだと大きな岩山のように見えるんだけれど、近くで見たら綺麗に整ったレンガでできているの。そうね、大広場がすっぽり入っちゃうくらい、広い建物よ。

 一か月前にできて、研究者や冒険者が潜って、色々調べたけれど、まだまだ謎だらけなそこを、私たちは進んだの。

 人工的な灯りが壁に等間隔で並んでいて、おかげで調査が終わった八階層までは地図を見ながら進めた。

 魔物? うぅん、運が良かったのかしら、妖精とも出会わなかったわ。妖精は昼寝をしていたのかもしれないけれどね。アンナ? あぁ、妖精のお友達ね。アンナのお友達もいたかもしれないわね。


 私たちは一層、二層と進んでいった。その間も何故か魔物とは会わなくて、罠にも引っかからなかった。

 不思議でしょ?

 私も驚いちゃった。だから、研究者さんたちが拠点にしている八層まですぐに着いちゃったの。嘘じゃないわ。私だって驚いたんだもの。そうね、夢みたいだった。本当。


 ……それで、九階層目で、セイジュさんに会ったの。

 ハルキとカエデがセイジュさんの装備を見てびっくりしてたわ。うん、カッコいいけれど、シャーリィは冒険者になったとしても、あぁいう装備はしなくていいからね?


 その時セイジュさんは疲れていて、拠点まで一緒に行こうってことになったんだけれど、後もう少しっていうところで、突然足下に落とし穴ができたの。

 滑り台みたいになったそこを私たちはずっと落ちて行った。

 真っ暗だから楽しくなかったわ。えぇ、怖かった。落とし穴の下に魔物たちがいっぱいいる部屋が用意されていることもあるから。

 けれど、私たちが落ちたのは、そんな場所よりももっと危険だった。

 どこだったと思う?


 そこはね、ダンジョン・マスターの部屋だったの。

 全身を鎧で覆った巨人が、私たちを待っていた。大広場の鐘楼よりも、冒険者ギルド裏の塔よりもずっとずっと大きかったわ。


 しかも、ダンジョンマスターはただの巨人じゃなくて、魔神のハーフだった。そう、ハーフエルフとか、ハーフフェアリーみたいにね。ジークはハーフエルフだけれど、アンナたちとはお友達でしょ? でも、私が会った魔神は、そこまで友好的じゃなかった。


 ゴーレムみたいに宝玉を胸に嵌めた、騎士様みたいな魔神。

 普通に戦ったら勝てないことは分かっていたから、私たちは作戦を立てたの。

 私とセイジュさんが魔神の気を引いているうちに、ハルキが鎧の宝玉を壊して動けなくしたの。

 ふふっ、驚いちゃうでしょ?


 さて、魔神は動けなくなったんだけれど、話してみたら意外と憎めない奴だった。討伐するか、どこか遠くへ退去してもらか……悩んでいたら、突然天井からもう一人の巨人が降ってきた。

 大食いって言って、この巨人は魔神よりも強くて、私たちに攻撃する意思を見せた。

 私も感じたことのない殺気だった。セイジュさんも、すぐに剣を抜いていた。

 けれど、私たちが大食いから攻撃されることはなかった。


 その時にカエデが、あの『ゲーティア』と同じような魔法を使ったの。

 なんと、実はカエデは勇者だったの。

 こらこら、大きな声出さないの。……あ、おばさん、ごめんなさい。私がちょっと驚かしちゃって。はい、おやすみなさい。

 あはは、うぅん、大丈夫よ。


 それで、カエデの魔法を受けた大食いだけれど、まだ立っていた。カエデが私たちに追撃するように言ってくれて、セイジュさんの振るう魔法剣(エンチャントカッター)に飛ばされて、私は大食いの鎧についている宝玉を盾で壊した。

 カエデが大食いを追い詰めてくれたおかげだから、私たちだけじゃ勝てなかったかもしれないわね。


 それで、全部が終わると思ったんだけれど、なんと大食いは動き出した。

 最後に、私たちへの試練だと言って、その大きな体を魔法で押し出して突撃してきたの。風よりも早く、巨人族の砲弾よりも重たく恐ろしい一撃が襲ってきた。

 カエデも魔力が残っていなくて、もうダメだって思ったわ。

 その時、私たちを魔神が助けてくれた。不思議な力で大食いを止めてくれたけれど、それでも止まらなかった。

 そうしたらハルキが大きな光の壁を作り出して、大食いを完全に止めてしまったの


 実は、ハルキも勇者様だったの。うん、静かにできたね。


 ハルキは光の壁で大食いを押し返し、吹き飛ばして勝利した。

 負けた大食いは、ハルキに光の玉を与えて、どこかへ行ってしまったの。


 その後、魔神とセイジュさんが話しあって、魔神は冒険者ギルドで働くことになりました。そう、凄いでしょ? 改心、なのかなぁ、あれは。


 ともかく、ダンジョンが一つ消えてタガネル村と周辺に平和が戻り、私たちは帰って来れたという訳。




「めでたし」

「……すごい、ハルキさんとカエデちゃんって、本当に勇者様だったんだ……」

「ハルキは否定しているけれどね」

「どうして?」

「ハルキにも色々あるみたいなの。カエデは乗り気だけれど」

「そっかぁ。私の宿に、勇者様が泊まってるんだぁ……」


 ふふっ、目を輝かせて、可愛い。この後ちゃんと眠れるかな……?


「……エルナさん」

「ん?」

「エルナさんも、勇者なの?」

「残念なことに、私は普通の冒険者よ」

「でも、勇者様と一緒にダンジョンマスターたちを倒したんですよね?」

「さっきも言ったけれど、倒したのはハルキとカエデよ。私とセイジュさんはサポートに回っただけ」

「でも、勇者様と一緒に戦ったんだから、エルナさんもセイジュさんも凄いです! ……ふぇ? エルナさん?」

「ごめんなさい、シャーリィが可愛いからつい抱きしめたくなったの」

「えへへ……エルナさんあったかぁい……」


 あ、もう眠りそうね。


「ねぇエルナさん」

「なぁに?」

「……また、帰ってきてくれますか?」


 帰って……きたいけれど、迂闊に約束はできない。

 でも、もしここが私のもう一つの帰る場所でいいのなら。


「ハルキとカエデとの旅が終わったら……戻ってくることもあるかもしれないわね」

「……うん」

「さぁおやすみなさい。早く寝て、立派な女将になるんでしょ?」

「……ぅん……で、も……わた……エル……いっし……ょ……」


 おやすみ、シャーリィ。

 私の可愛い妹(って思っているわ)。


「そうだ、エルナ」


 夢に入りかけているのかな……ギルドでセイジュさんに言われた言葉だ。


「お前も成長したな。大食いに仕掛けたシールドチャージ、見事だった」


 その言葉だけで、嬉しかった。


 ハルキとメイプルはこれからも予想外な事を色々して、今日みたいな無茶や冒険もいっぱいするんだろうけれど……。

 私は、あの二人に、それでもついていこう。

 勇者様と一緒に、ずっとずっと遠くへ旅ができる。冒険者として、二度とないチャンスで、もしかしたら、私も……何か、見つけ……られ……て……――――……。



エルナ「君が勇者なんでしょ?」

晴樹「違います(即答」

セイジュ「ハルキ君、メイプル君、君たちの使命を思い出すんだ!」

晴樹「ねぇよ! 多分!!(迫真」

メイプル←特撮版OPを空耳バージョンでノリノリで熱唱中



ナターシャ「とりあえず同盟(チーム)は結ばれそうですね」

???「ちょっと未来のアニメイメージ流しただけでこれほど夢でレスポンスがあるとは……」

????「ボイスドラマ聞き逃しそうになったわ……(ホッ」


グリッドマン五話&ボイスドラマ5.5視聴しました。

というか、ボイスドラマを聴くのはこれが初めて……くっッッッッ

面白かった全部…………ッ最高ッッッッッ!!!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ