06 ブタ飼い
「王子の心中」
求めていた人は、幼稚な子どもであった。
私は顔を汚し、汚らしい色で偽り、
ブタ飼いとなって彼女に近づいた。
一輪のバラの代わりに、鈴のついたつぼを。
ああ、いとしいアウグスチン、
もうおしまいよ、なにもかも!
一羽のナイチンゲールの代わりに、ガラガラを。
ワルツやギャロップ、ポルカまで、
なんでもござれのすてきなおもちゃ!
それぞれ姫様のキスを十と百求めたら、
そしたら君は
迷ったけれどもキスしたね。
きたならしいブタ飼いに!
私のバラとナイチンゲールはお気に召さないほど
ひどかったのかい?
お前への罰は、二つのものにしたように
見放されることが望ましい。
それではね、さようなら!
「姫の心中」
「本当のねうちも分からない」ですって?
私は分かっていたわ!
あんなに素晴らしかったのですもの!
勿論、バラやナイチンゲールも良かったわ。
でも、あれらは本物でしたもの。
本物は壊してしまったらおしまいだもの。
バラはいつか枯れるわ。
ナイチンゲールはいつか死んでしまうわ。
でも、おもちゃは何度でも蘇るのよ?
どちらがいいかなんて分かりきったことじゃない。
あぁ、でも。
今となっては全てが遅い。あの王子をおむかえしておけば…。
ああ、いとしいアウグスチン、
もうおしまいよ、なにもかも!
他のサイトには「おばかさんのお姫さま」というタイトルがつけられていました。
私は作中のお姫さまの行動に疑問を持ちました。というのも、作中では、王子から送られてきたバラやナイチンゲールが本物、ほんとのものだと分かると、嫌うような感じになるのです。その裏には何かあるのではないか、ということで「姫の心中」を書いた次第です。創作ですのであしからず。




