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03 空飛ぶトランク
「ある商人の息子が語る」
ありあまるお金を使うことに夢中だった。
空を飛ぶトランクに夢中だった。
美しいお姫様に夢中だった。
婚礼の式、その余興に夢中だった。
私が全てを失ったのは、
結局のところ
その場の勢いで生きていたせいだった。
花嫁は今もまだ、
屋根の上で私を待っているのだろうか。
「作者の思惑:アンデルセン『空飛ぶトランク』」
そうだ、君の恋も不幸なものにしてあげよう。
名声を得た私と、大量の金を得た君はまるで瓜二つ。
私は彼女を他の男に取られてしまったが、
君は自身の愚かさで姫を失ってしまうよ。
放蕩息子にはお似合いだろう?
けれど、失った後の辛さは分かるよ。
だから世界中を歩き回ったんだよね。
姫たちにしたように、お話をしながら。
一つ目は純朴な青年風。
二つ目は解釈や感想などを調べた後、アンデルセンの気持ちをねつ造しています。




