文句。
神様争奪戦の参加者が発表された1時間後のこと。
「オイ、ジジィ!」
神の元に一人の声が届く。
「何事じゃ?」
「『何事じゃ?』じゃないっつーの!」
「何事か分からんから聞いておる。」
「察しろよ!」
声の主はその場で強く足踏みをする。
大分怒っているようだ。
「何が『神様の座争奪戦』なんだよ!
何でウチも出なきゃいけねぇんだよ!」
「落ち着け、ギャバレン。」
「落ち着けるか!!」
汚い言葉を並べ続けるこちらの安っぽい金髪はギャバレン。
神の娘の一人である。
「大体、なんで寿命のないアンタが神様辞めるとか言い出すんだよ!!
なんか言ってみろ、このクソジジィ!
てかさ、なんで・・・」
「やめな、ギャバレン。」
ギャバレンの見事なマシンガントークを止めさせた、
この綺麗な黒髪の女性はクアバレ-ヌ。
これも神様の娘の一人である。
「取り乱しても何もならないわ。」
「け、けどクバっち・・・。」
「クバっちはやめてくれる?
・・・それより、神様争奪戦の事だけど、
本気なのね?お父様。」
いきなり話題をふられた神様はちょっと焦った。
「ほ、本気じゃ。」
「信じるわよ?」
クアバレーヌの目が怖くて、神様は変な汗をかいた。
「ああ、信じてくれ。」
「・・・しょうがない。
ギャバレン、やるしかないわよ。」
「はぁっ!!?」
ギャバレンは驚いて変な声が出た
「マジかよ!」
「しかたないわ。
それと、家にはウォビラゼーヌとファビラぜーヌがいるから、
しっかりその子たちを守らないと。」
「・・・メンドくせぇことになったなぁ・・・。
イケメンが来たらプラマイゼロだけど。」
ギャバレンのイケメン好きには呆れた神様だった。
「んぅ・・・うるさいなぁ・・・。」
「・・・うぅ。」
・・・どうやら三人はうるさくし過ぎたようで、
あの二人が目覚めてしましまった。