ケース2-2 権利
R要素入れようと思ったらただの説明回になってしまった。
今俺は不思議な安堵感に襲われている。
どうゆう理屈かは知らないが、俺はどうやらゲームの世界に入ってしまったらしいなかで、俺はデバック用コンソールをこの世界でも使うことができることを確認できたからだ。
さっき試しに、他プレイヤーに影響が少ないであろうランダム生成ドロップの石片、ざっくり言ってしまえば『石ころ』の重量を1グラム×ランダム数値で生成されるようにしてみたのだ。本来重量が様々な現象の組み合わせから生成される石ころというオブジェクト(アイテム)のは、重量数値はほぼ無限に上下する可能性がある(ただしサイズが大きくなれば石ころとは呼ばれないくなるだろうが)なかで、1グラム以上を前提とすることは様々な矛盾を同時にはらむことになる。だがその数値の変化に気づけるプレイヤーが果たして全プレイヤーの中で何割いるだろうか。この膨大な情報があふれるゲームのなかで、果たして1割も気づくことができたプレイヤーはいるのだろうか。
このゲームのプレイヤーの大多数、およそ9割はほとんどの情報をカットしてゲームをプレイしている。
そもそもすべての情報を表示したら、モニターがゲームどころじゃなくなるくらいに情報という情報に埋め尽くされてしまう。
今でこそ、典型的な人間型にたどり着くまでのフロートチャートもほぼ確立しており、最近では人間タイプへいたるまでをbotが代行プレイしてくれる技術すら出始めているが、かつては人間型に人為的に至ることすら運ゲーとまで言われていたくらい、膨大な情報量を理解し、活用し、臨機応変に応用し、またその場の運(当時理解されていなかった数値によるもの)が必要とされていたのだ。
むしろ人間型に至れたこと自体が誰の目からでもわかる奇跡だと俺は思う。
人間型に至るプレイヤーが現れたからこそ、このゲームがほんとうの意味で面白みは増し、深みを増し、そしてプレイヤーを増やした。
ただ一つ、このゲームには謎がある。
運営会社、制作スタッフ、すべて謎なのである。
かれこれ半年以上はデバックのバイトをしている俺も、実は生身のスタッフにはあったことはないのだ。
そんな重大な謎の中で、俺は今もう一つ重大な謎に気づいた。
「このゲームの名前が・・・わからない・・・」