白い画面
ディスプレイに表示された窓枠の内側の白い画面に、カーソルだけがチカチカと点滅するのを彼はただ眺める。
何気なく何かを入力しては、それを削除する一連の動作の繰り返し。
一時的に白い画面に文字が現れては、消えていく。それが何かを連想させているようで、その何かが曖昧で、結局何を連想したのか、ものの一瞬で彼は忘れてしまった。
――折角何か書けるかもしれなかったのに。
そんな悪態をついても、白い画面はそのままで、カーソルの点滅だけが目に入る。それがどうも自らの落ち着きを奪っていると彼は感じた。
何か文字がないと落ち着かない。だから何かを入力せねばと思いつくままにキータイプして、画面に文字を出力させるもその文章がどうしても気に入らなかった。
――書きたいのはこれじゃない。
――こんな文章が書きたかったわけじゃない。
そう自らに言い聞かせても、何度も書き直しても気に入る文章など書けはしなくて、彼はついに手を止めた。
白い画面に、カーソルだけがチカチカと点滅していた。
何を書けばいいのかもわからず。
ただ漠然と白い画面を彼はただ見つめる事しかできなかった。
どうも、お久しぶりです。初めての方は初めまして。YBFです。
こんな事を繰り返して小説書きとして成長する(事ができればいいなと)と自分は思っています。
では、また次の作品で。