彼と彼女の変わらぬ朝
はじめまして!初投稿です。
誤字脱字や、読みにくいところはあるかと思いますが、
これから頑張りますので、よろしくお願いします。 シズク
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~登場人物~
陽麻里(日和)・・・中学2年生。スパイ「シャドウ」の一員。
明るくて、元気。ぎんゆりの幼馴染。
悠里(銀百合)・・・中学2年生。スパイ「シャドウ」の一員。
いつも冷静で無口。ひまりのブレーキ役。
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ずっと、願ってたんだ。
また、会えるように。一緒に笑い会えるように。
だから、私はこの組織にはいったんだ。願いを叶えるために・・・。
★第1話★ 彼女のお仕事
ピーンポーン♪
「ひまり・・・俺だ。」
とあるアパートの部屋の前。1人の少年が、部屋の住人へと呼びかける。
しかし、返事がない。
「・・・はぁ・・・」
小さくため息を漏らしたのち、彼はポケットから銀色の鍵を取り出した。
ガチャガチャ・・・という音とともに、ドアを開く。そして、躊躇なく部屋へ入った。
「ひまり、起きろ」
彼が目を向けた先には、一人用のソファ。そこに、寝転んでいるのは茶髪の少女。
「ん~・・・ぎんゆり?」
床まで届く長い髪を左右に揺らしながら、彼女は身を起こした。
「今、何時・・・?」
「“ぎんゆり”じゃなくて、今は悠里。8時」
時刻を告げた瞬間、それまでぼうっとしていた彼女の瞳が、くわっと開いた。
「ちょっと!!何でもっと早く起こしてくれなかったの~!!」
言うが早いか、そこらへんに転がっている制服を掴み、
「後ろ見てて!こっち見るなよん」
と、突っ立っている彼に声をかけ、超高速で着替えを済ませた彼女は、
「ほひゃ、ひふよ~(ほら、行くよ~)」
口にロールパンを詰め込みながら、彼の手をひいて学校へと向かった。
彼の名前は、新井 悠里。
彼女の名前は、伊東 陽麻里。
葉桜中学2年生にして、スパイ組織「シャドウ」の一員である。
何故、彼らがスパイになったのか?
答えはただ1つ。
彼らには、会いたい人がいるからだ。