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クリスマスは今年もやってくる
「そろそろクリスマスだねぇ」とドタバタと入ってきたのは、ここの大家兼私の学生時代からの友人の葦草(無論、あだ名)である。
葦草は「チキン、買ってきたぞ」と言って、テーブルに置く。「失敬」と言って冷蔵庫から麦茶を取り出し、ここにある葦草専用のコップについで、ソファにでんと座り込む。
私は「チキン、どうもありがとう」と言ったあとに、「君は遠慮がないなぁ」と一応、言ってみる。
葦草は笑いながら、「へへへ。イエスは言った。隣人を愛しなさいってな」とおどけてみせた。
私は「調子がいい奴」と思いながらも、どこか憎めないやつだと思っている。
「君、奥さんは?」と葦草は声をかける。
「年末、最後の通院だよ。きっと混んでるんだなぁ」と私。
「なるほどね。君は大学が年末年始の休暇に入ったから、あまり給料は入らないというわけだね」とニヤリと顔を浮かべながら、言う葦草。
くぅ憎たらしい!前言撤回だ!こいつは親が資産家だから、遺産で受け継いだアパートの大家ができたり、株式投資で悠々自適だったりする。
くぅ〜悔しいが、悔しいが。葦草がケンタッキーを取り分けて、皿に盛り付けると、私の胃は正直な反応を示す。ぐぅ~とお腹が鳴り、さっきまでの威勢は何処へやら?
私はへへへと笑いながら、ケンタッキーをかぶりつく。




