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86:プレパレーション・フォー・ソルティ

 さて。最終確認を済ませておこう。

 エンジン始動。


 キュキュキュグォォォォォォォ………


 CB1300SFは低く唸り声をあげる。


〘This is a bike made by the same manufacturer as the NSX...!〙

「インプレッサ。絶対に戻ってくるよ。」


 プレアデスはそう呟くとゆっくりとガレージからバイクを出す。


「プレーン。それって?」

「CB1300SF。バイクだ。」

「バイク……すごく速いって本に書いてあったわね。」

「せやな。」

「これからどうするの?」

「整備が終わったから試走に。」

「へぇ~」

「それじゃあ。行ってくる。」


 ハンドルを捻り、CB1300は思い切り加速していく。


「……なにあの加速。」


 車とは次元が違う。加速が速すぎる!

 なにをしたらあんなに速く……!?



「やっぱいいなぁ。大型のバイクは。」


 たった100馬力でこれだけ速く走れるなんてなぁ。

 いや、バイクにとっての100馬力は相当な馬力か。

 車を触ってるとそこらへんがマヒしてくるよ。

 バイク自体に問題はない。

 吹け上がりもいい。

 どこもガタはない。

 完璧に修復できたか。


「よし。いい子だ。CB。」


 CBは素直にプレアデスの操作を受け入れる。

 一度事故したであろうその車体はまるで感謝するように好調に異世界の地を駆け抜ける。


「……ちょっとドライブしようか。」


 プレアデスは軽くエンジンを吹かし、CBは明るく、元気よく、軽快に拭け上がり、ブランコで背中を押すように加速するのだった。



「……プレアデス、帰らないわね。」

「プレーン、試走に行ったっきり帰ってこないのよ。」

「まさか事故った?」

「そんなことは絶対にないです!主様は素晴らしい技術を持っていらっしゃるんです!」

〘We died together after hydroplaning and falling into the abyss, though.〙

「「「・・・。」」」


 3人は不安になり、何て言えばいいのか言葉が見つからなかった。


〘It’s okay. I’m sure he’ll come back. Listen, can’t you hear the sound?〙


 するとCB1300SFのエンジン音が次第に大きく、近づいてくるような音がしてくる。

 3人は驚いてその方向を見る。

 するとCB1300が勢いよく飛び出し、ピタリと着地し、くるりと旋回し、ピタリと静止する。

 どぅぅぅ……とSC54Eエンジンが唸り声をあげていた。


「よ!どうした?」


 3人は全くの予想外の出来事に放心していた。


「?」


 どうしたんだ?こいつら。


「ルークとリーシャを救出するんだろ?準備を始めるよ。ちょっと待っててくれ。」


 俺はCBに跨り、そのままガレージに止め、鞄をバイクの両サイドに増設する。

 この中に水筒やら食料を乗せられるだけだけ詰める。

 反対側には工具と消耗品類を詰め込む。そして、両方のバッグにはそれぞれ武器をぶら下げる。

 片方には和弓を。片方には矢筒を。

 戦う用意は出来た。

 命を取る覚悟はないかもしれない。

 だが、俺にできることはしなけりゃならないんだ。

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