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84:スーパーフォアのレストア

「CB1300SFスーパーフォア!」


 いいねぇ。惚れ惚れするよ。

 新車で140万くらいしたからなぁ。

 高くて買えなかったんだよな。

 そもそもGC8(インプレッサ)の改造に資金費やしてたし。


「一旦全バラすっか!」


 プレアデスはレンチ片手にCB1300SFに近づいていく。

 整備で一番面倒なものが全バラ……つまり、全部バラバラに解体して清掃し、塗装がはがれているのなら再塗装し、消耗品は交換し、破損部品は補修、もしくは交換するという地獄のような作業をするということだ。

 日をまたいで行う作業どころか普通一人でやる作業ですらない。

 まだバイクなだけマシと言うべきなのだろうか。


「こりゃ長丁場になりそうだ。」


 とりあえず排気管を取っ払ってと。

 一度外してもう一度見て見ると傷の入り方は一定だった。

 なにか思い切り擦ったような?


「……転倒してそのままバイクだけ流れて行ったのか?そんな傷の入り方だ。」

「事故ったのか?」


 事故にしてはフレームの歪みが無かった。

 部品をきちんと交換さえすれば元通りに動き出しそうな雰囲気さえあった。


 これ、大事故じゃなくてちょっとした単独事故なんじゃないのか?

 チェーンが切れてるのも考えるとチェーンが切れてバランスを崩してバイクから投げ出され、当のバイクは地面を削りながら滑る……ありそうなシチュエーションだ。


「チェーンはバイクの生命線なのにな。」


 さて、本気を出すか。


 プレアデスはバイクを天井からロープで頑丈に括り付け、吊り下げる。

 宙に浮かんだバイクを丁寧に一つずつ、焦らず、急いで、正確に解体していく。



 次の日。


「ふわぁ……主様ぁ。おはようございますぅ。」


 レイサが家からあくびをしながら降りてきていた。


「ああ。起きたか。家はどうだ?」

「すごくいいです!すごく過ごしやすい……!」

「そうか。それならよかった。」

「主様……これって?」


 プレアデスを中心にして大量の部品が散乱していた。


「ああ。CB1300SFがあってな。損傷してたからとりあえず全バラしてリフレッシュするんだよ。」

「レストアですか!」

「そんなとこだ。」

「CB1300SFですかぁ。いいですね!」

「お前、バイク乗れるか?」

「?一応乗れますよ。」

「どれくらいのバイクならいけるんだ?」

「中型くらいですかね。」

「そうか。それならあれが丁度よさそうだな。」


 俺はそこに鎮座しているバイクを指さす。


「これ、CB400ですか?」

「ああ。外の空気を吸いにちょっと外に出て戻ったらなんか鎮座してた。とりあえず動くのは確認してるし、試走もしてるから動くのは保証する。」

「これ動くんですか!?」

「ああ。ルークとリーシャを助けに行くときに使ってくれ。」

「なるほど。そういうことですか。」

「ちなみにいつ作戦結構なんだ?」

「今日の夜です。」

「え?」

「今日の夜です。」


 早すぎんだろ……?

 一応全部バラして洗浄と消耗品の交換は終わらせておいたが、早すぎるって。

 フレームの塗装も今ようやく塗り終わったんだぜ?

 燃料タンクだってパテで埋めて何とか見れる程度にしただけだし。

 塗装なんてできねえ……

 排気系も鉄パイプを加工して何とか使えるようにできたのはよかった。

 ……で。


 プレアデスは周囲を見渡す。

 足元にはCB1300の部品が大量に転がっていた。


「今からこれ組み立てるのかよぉぉぉぉぉ!?」

 CB400SFは中型バイクなので普通二輪免許を持ってても乗れます。

 ちなみに原チャリの免許持ってても乗れません。

 あれは小型二輪より下の原動機自転車の免許なので。

 あと、法改正で原チャリ消えるとか。

 スーパーカブ消えるのやだなぁ……

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