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75:ラズヴィーチャ国王。彼は……

 ラズヴィーチャ連邦王国国王、ロート・ケーニヒ・フォン・ラズヴィーチャも洗脳魔法が解けていた。


「私は、一体何を……!」


 自らの行いに頭を抱えていた。

 それどころか両手を地につけていた。

 彼の頭には既に武器のことなど存在せず、ただただ罪の意識だけが頭を支配していた。


「国王様!以前侵入した賊と思われる者が再び侵入してまいりました!ただ、以前とは異なり、ここに向かっているとのことです!」

「迎え入れよ。」

「はッ!直ちに迎撃を……って、はい?」


 すぐさま向かおうとした兵士の足がピタリと止まった。


「迎え入れ、私の元に案内してこい。」

「……了解しました。」


 抵抗でもあるかと思ったが、そんなことはなかったな。

 逆に迎え入れられてる。

 俺達は城の兵士によって国王の前まで案内されていた。

 GC8は城の前に停車してある。

 もちろん鍵は掛けたぞ!?

 そんなことを考えているうちに玉座の間まで到着していた。


「よく来てくれた。プレアデス、ヘクセそれに……君は?」

「私はレイサ!」

「レイサ。君たちに私は謝りたいのだ。」


 やっぱ国王まで洗脳がかかっていたのか。

 ……裏が居るか。


「謝罪……ですか。」

「ああ。」

「それなら私だけじゃなくて平志達にもです。」

「その通りだ。」

「それなら謝罪はまた後でにしてほしい。それ以上に私は貴方に約束をしてもらいに来たのです。」

「約束とは?」

「何か高度な技術を得ることのできる魔法がありますね?」

「………ああ。」

「その技術で何を願うつもりでいましたか?」

「……全てを滅ぼす武器を得る技術だった。」

「今では?」

「皆を喜ばせられる技術だ。」

「ふぅー……」


 緊張の糸がぷつりと戸切れたようにプレアデスの口からため息が漏れだした。

 ほっとしたように「それなら何とかなりそうだ。」と続け、それにロートは疑問を浮かべた。


「と。言うと?」

「以前の願いでは史上最悪の兵器が出るところでした。」

「そうだったのか。」

「具体的には何を願っているのですか?」

「そうだな………音楽……かな。」

「音楽ですか!それはいい。庶民でも聞けるようならなお素晴らしいですね。」

「ああ。それもいいな。」

「手軽に音楽に触れられることは一種の娯楽にもなる。犯罪率もぐっと下がるかもしれませんね。」


 手軽な音楽……ハーモニカとかリコーダーとかかなぁ?

 グ〇ンツー〇スモをしてた身からしてはエレキギターとかドラムとかマイクとかスピーカーが出てくれたらすげーうれしいけど。


「私は、王を降りようと思う。」

「いえ。そんなことは俺は思ってませんよ。な?一平ちゃん。」


 プレアデスが後ろから歩いてくる彼らに投げかける。

 その中の一人がプレアデスの言葉を肯定する。


「ああ。貴方は素直で温かい人だ。そんな人が降りてしまうのはもったいない。国家の損失だ。それに。」

「お父様には王として立っていることでその罪を償ってもらいます。この国を適切に導くことでね。」

「正気を取り戻した貴方ならいくらでもついて行こう。このシルト、貴方から何としても護るように言われたリーラ様を引き続き護って参ります。」

「ああ……皆、本当に申し訳ない……!」


 ロートは目に涙を浮かべながら鼻声で謝罪した。

 それに彼らは温かく、優しい声色で許したのだった。

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