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69:おさんぽ。

 ということで。


「ドライブっていいよね~」

「まあ。それには同意するが。」


 なんでこの状況でドライブしてんだ!?

 俺!


 話は数時間前にさかのぼる。



「プレアデスさん。」

「(。´・ω・)ん?どうした。」

「貴方はレイサさんを連れてドライブにでも行っててください。」

「なんでだ?」

「貴方、文字読めます?」

「そりゃあ……(。´・ω・)ん?」


 そういえばこの世界、文字が違ったような……


「……名前しか書けねえや!」

「それなら資料解読は私たちに任せて貴方たちは周りを巡回しててください。」

「あとその魔力生命体と仲良くなっていて欲しいわね。」

「なんでだ?」

「彼女はアンタを護ることがきっとできるはずよ。」

「ほえー。」



 ということで。ドライブする羽目になった。


「ところで、主様はこの世界では何もしないんですか?」

「何もしないって?」

「いえ。主様は素晴らしい知識を持っているのにそれを皆のために施さないのかって。」

「施したところでそれをめぐり合って争いが起こってらどうする?」

「え……?」


 ただ、納得したようにレイサは頷いた。


「確かに。過度に知識を与えすぎるのも……」

「物事は少しずつだ。過ぎた力は身を滅ぼすってな。」

「なるほど!」

「それに、そういう状況じゃないんだよ。この騒動が終わったらそういうこともじっくりと出来る。」

「なるほど!」

「ところで。」

「はい?」

「どうだい?俺のGC8は。」

「……すごいです。私はついさっき生まれた存在ですから。こういうものは初めてで……」

「そうか。」

「私、主様と一緒に主様の見ている世界を見たいです!」

「……構わないよ。」

「ほんとうですか!?」

「ああ。男に二言はない。」

「やったぁ!」


 レイサは助手席で大はしゃぎをする。

 それをプレアデスは微笑みながら眺めているとまるで自分の娘を見ているような感情に陥った。


 おっと!

 俺は何考えてるんだ。

 あくまでも彼女はインプレッサから生まれた存在……

 インプレッサの子?

 インプレッサは俺の相棒であり俺の半身のようなものだ。

 それじゃあ彼女はほぼ俺の子ってことじゃないか……


「混乱するなぁ……( T дT )」

「?」


 インプレッサはゆっくりと屋敷を巡回し、特に何も問題を発見することもなく、屋敷の前に止まった。


「ほい。楽しい楽しいドライブはおしまいだ。レイサ。先に降りて貴族ママの所に行ってこい。」

「はーい!」


 レイサはインプレッサから降り、レイサは屋敷へ走っていく。

 去り際に振り向き、満面の笑みを浮かべて。

 プレアデスはその笑顔にふと呟いた。


「……面倒ごとはサクッと終らせないとな。」


 俺だって360をあんな突貫工事で組みたくはなかったしな。

 サスペンションの調整なんてまともにしてなかったからよくあるセッティングで一式そろえていたが、しっくりこなかった。

 ああいうことはもっとじっくりと仕上げていきたいものだ。

 インプレッサにしたってそうだ。

 足回りのセッティングは路面コンディションによって決まる。

 セッティングをそろえずして全開走行なんてありえない。


「……それでも。一平ちゃんとやりあうなら全力を出さざるを得なかったんだがな。」


 もしベストセッティングが出せていたならあれほど手こずらずに済んだかも知れないな。


「GC8。またいつかどこかで走りたいな。」

〘Then I want to do another rally.〙


 インプレッサは静かに走る。

 その心臓の鼓動する音を高らかに演奏しながら。

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