59:次の目的地。
オイル交換した後、やる事は意外とシンプル。
「次はどこに行くんだ?」
「(。´・ω・)ん?決まってるだろ?」
プレアデスはニヤリと笑みを浮かべ、彼らにその笑顔を見せながら言った。
「ラズヴィーチャ連邦共和国。」
「「「……は?」」」
全員がその意図が全く分からなかった。
「こんなことわざがある。灯台下暗し。」
「……馬鹿かお前。どう考えても俺たちの車じゃあ無理だろう!?」
「誰がインプとランエボで行くと言った。」
「プレオも同じだ!」
「貴族ママ。タイプ1はあるか?」
「ええ。なんか届いたわ。貴方が買ったの?」
「ああ。色々レースしてたから賞金は一定額持ってたもんでな。1台だけ買って送るようにしていた。」
「そういうこと。」
フォルクスワーゲン・タイプ1がひょっこりと現れる。
「よし。これをちと弄るか。」
「ただ、逃げるときには性能が低すぎやしないか?それにそこそこにデカいぞ?」
「それは大丈夫だ。ちょっとついてきてくれ。」
たわしちゃんとプリンちゃんとシルトが後部座席に乗り込み、俺が運転席に乗り込み、平志が助手席に乗り込んだ。
「国王様。助手席に。」
「ああ。」
国王がハコスカの助手席に乗り込み、貴族ママがハコスカのエンジンを動かす。
「何処に行くんだ?」
「俺ん家。」
「ほーん。」
「そういえば……」
たわしちゃんはふと自分が出発する直前、インプレッサとは違う何か別のものに布をかけられていたことを思い出した。
そもそも。
彼があの程度の作業であんなに時間がかかるだろうか。
まさか、同時進行で別の作業もしていたのではないのだろうか。
「……プレーン。」
「あん?」
「アンタ、私が出発する前に別の車を仕上げてたの?」
「……大正解だ。」
「けど、インプレッサを超えるものは……」
「超えてなんかいないさ。ただ、パワーウェイトレシオが約3.7のコンパクトマシンさ。」
「パワーウェイトレシオ3.7!?」
一平ちゃんが心臓が止まらんとばかりに驚いて俺を見た。
「ああ。ちょいと弄ってな。」
「ちょっとどころじゃないだろ……!?」
「かもな。……ほら、着いたぞ。」
そこにはかなり大きな倉庫があった。
「これは……?」
「ここに例の車がある。4人乗りだから少女二人だけ乗せるけど、いいか?」
「構わないさ。」
俺がビートルから降りると、皆が車から降り、倉庫の中へ入っていく。
「ちょっと暗いな。ちょっと待ってろ。発電機を動かす。」
2スト発電機を動かし、倉庫の中の電球が光る。
「……ずいぶんと小さくはないか?」
明らかに軽自動車よりも小柄な車体が布にかけられていた。
「ああ。元々は箱だけだったんだが、気づいたら全然違うエンジンが転がり込んできててな。それを載せたんだよ。この倉庫、偶に変なものが転がり込んでくるんだよ。」
「そうなのかぁ。」
「そんじゃあ。開けるぞ。」
皆がゴクリと生唾を飲む。
プレアデスが布を掴み、思い切りそれをどける。
「おいおいマジかよ……!?」
「プレーン。これなの?そんなにパワーはなさそうだけど。」
「エンジンが違うからな。」
「……小さいな。」
「確かに。……というか平志。これ、何かおかしいの?」
「……スバル。360。」
「その通り!」
「高度経済成長期の名車じゃねぇか!こんなものが転がり込んできたのか!?」
「ああ。」
「というか、これ16馬力しかなかった気が……」
「たわしちゃんにもいったがエンジンが元々載ってたEK31とは違うんだよ。」
「じゃあ何が乗ってるんだよ。」
「クックック……!」
肩でプレアデスが笑う。
「それはな……!」
スバル360は歴史の教科書にも載ってることが多いぞ!
開いて確認してみよう!




