45:最速のラリードライバー平ちゃん!
「おーい。一平ちゃーん。」
「俺は一平じゃねぇ。平志だ!」
「硬いこと言うなよ一平ちゃーん。」
ニコニコしながらその男は平志のもとにやって来た。
この男が今で言うプレアデスだ。
「それでそれで?行くのか?NRC2!」
「ああ。そのつもりだ。お前も行くのか?」
「もちろん!」
「先輩たち、何の話してるんですか?」
「NRC2のことだよ。」
「NRC2?」
「そういやお前は知らなかったな。一平ちゃん。教えてやってくれ!」
「はぁ……」
こういう面倒ごと押し付けてくるのやめてくれよ。まったく。
……ま。コイツに説明とかいう能力はまともにないからしゃーないか。
「なんか蔑まれた気がする!?」
「NRC2ってのはNippon Rally Championship 2nd classの略称だ。」
「1st classじゃないんですか?先輩たち運転上手いでしょ?」
「だべ?おらたちゃあそこいらのドライバーとは違うさかい。舐めるんじゃあないべ!」
「ちょっと黙ってろ。」
「ハァイ……。」
プレアデスは部屋の隅っこで(´・ω・`)と三角座りしていた。
「ゴホン。なぜ1stを選ばないかという理由だな。」
「ええ。」
「そもそも普通合法的にこんな大々的にレースができるのなら何が飛びつくと思う?」
「………あ。」
「分かったな?」
「大手クルマ企業……。」
「その通り。スバルや三菱がWRCに参戦している。普通に考えるならこの2社は普通に入ってきてもおかしくはない。いや、言に入ってきている。そんな中で一般人が勝てると思うか?」
「……無理ね。」
「それを解消するために3つに分け、大手企業が基本的に参戦しているのが1st classだ。」
「残り2つは?」
「3rdはアマチュアたちだな。」
「私もやろうかなぁ…」
「おいおい後輩ちゃん。君RX-8でしょ?絶対無理でしょ?一平ちゃんもそう思うでしょ?」
プレアデスが後輩の後ろにピタリと背後霊のごとく張り付き、肩をガッチリつかんでいた。
「まぁな。ピュアスポーツカーのRX-7の後継だからな。悪路には異様に弱いだろうな。」
「RX-8じゃダメなのね……」
「ダメというよりもラリー向きの車じゃないってだけだ。俺のランエボやあいつのインプならそういう適性はあるんだがな……。」
「それなら私、先輩たちを応援するわ。」
「そうしてくれ。」
「ちなみに馬力で階級があるんだよな。」
「階級?」
「だよな。一平ちゃん。」
「ああ。主に2クラスある。」
「2個も?」
「ああ。250~450、450~650の4つだ。」
「先輩たちはどうするの?」
「一平ちゃんは450~650馬力で俺は250~450馬力のクラスだな!」
「先輩たちの馬力は?」
「俺のランエボが600馬力でコイツのインプレッサが420馬力だ。」
「そうなんですね。ちなみにいつから始まるんです?」
二人は顔を見合わせる。
「「明日から。」」
「へ?」
NRCというラリー競技はありません。




