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27:長距離移動に魔改造インプレッサはキツイって!

「転生者って知ってたんですか?」

「まぁな。世間知らずな雰囲気と妙な知識の持ち方でな。それに、子どもから話を聞いていたこともある。」

「子ども?」

「すぐ近くにいただろう?マシューだよ。」


 知らなかったのか?とでも言わんばかりにその事実を叩きつけた。


「え。」

「まぁそれは別に良い。」

「ホントにいいのか!?」


 俺の技術力と知識はこの国にはないものだ。

 生半可な技術で再現できるものではない。

 一体どういうことなんだ……?


「ああ。儂は転生者だとしてもそのものをとらえたり自由を奪うことはしないと決めている。」

「そりゃまた何で。」

「転生者とて一人の人間だ。こちらの都合でその自由を蔑ろにするわけにもいかない。」

「王様ァ……!」


 人格者だァ……!

 この王様、人格者だァ……!


「結局のところ、隣国に行ってみるのか?」

「ところでその隣国って?」

「ラズヴィーチャ連邦国だな。技術国家の。」

「技術国家?」

「ああ。こんな感じの物を作れそうな国だな。」

「XXクラスの物が作れる……!?」

「流石にパワーはこれの3分の1も無いだろうが。」


 おいおい嘘だろ!?90馬力クラスのクルマがポンポン作れるとでもいうのか!?


「ち…ちなみにどんな見た目かは……?」

「ヘッドライトは丸く、ボンネットが異様に長かったな。」


 ちなみに王様が部品の名前を知っている理由は教習時に教えていたからである。


「丸型ライトにロングノーズ……」


 初期のフェアレディZか?

 条件的にはあそこらへんが当てはまるな。

 ただ90馬力?

 Zは少なくとも100馬力を超えてるはずだ。


「ただ、タイヤのある場所が張り出していたり、ほぼむき出しだったりしたな。」


 ん?タイヤがむき出しだったり張り出しているうえでロングノーズで低馬力で丸ライト……

 ル〇ンで出てくるベンツの旧車じゃねぇかァァァァァ!

 ベンツに限った話じゃねぇけども!

 つまり1930年代以降クラスの技術力ってことか!


「なるほど。かなり技術力はあるっぽいな。」

「分かったのか!?」

「ええ。」

「ホントに?七人姉妹。」

「インプレッサの6,70年近く前の技術力ってことは分かった。」

「6,70年の技術力の差ってどれくらいなんだ?」

「速さ特化で全力で作って排気量7リッタースーパーチャージャーつけて250馬力ってくらいだな。トルクはすごくて55kgmくらいあったはず。」

「それで70年後で全力で作ったら?」

「全力で作らなくても2リッターターボで280馬力出る。トルクは35kgmだけど。」

「七人姉妹。それって……」

「うん。インプレッサの純正出力。」

「嘘でしょ。」

「技術は進歩するんだし。魔法だってそうなんじゃないの?」

「できたばかりの物ならね。」

「そうなのかぁ。」

「そういえばインプレッサは運転しづらいのだろう?長距離は大丈夫なのか?」


 ………ツインプレートクラッチで長距離は趣味なら楽しいけど移動するのはほんとにキツイぞぉ……!


「かなりしんどいです……。」

「やはりそうかぁ。」

「別に今すぐ行かなくてもいいか。」

「儂も考えてはおこう。」

「ありがとうございます。ただ、これは俺たちの問題ですから。」

「そうか。それじゃあ一つアドバイス。」

「何です?」

「冒険者ギルドで冒険者登録するといい。最低ランクでも身分を証明することができる。一般的にそういう使い方が主流であるしな。」

「なるほど。ありがとうございました!」

「ああ。またな。」


 そうしてプレアデスとたわしちゃんはその場を後にするのだった。

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