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19:ハイオクできた!よし、石鹸作ろう。

 そうして1週間ほどで必要十分の施設が整った。

 その間俺は貴族ママに頼んで海があるか聞いた。


「貴族ママ。貴族ママの領地って海ある?」

「あるけど。」

「オリーブオイルは?」

「あるけど。私の領地は南の方の盆地と海ですから。」

「それなら欲しいものがあるんだけどー。」

「貴方、お金あるの?」

「……ゲッ。」

「……無いのね?」

「……うん。」

「まぁ、いいわよ。オリーブオイルくらい。他に欲しいものは?あるならいってほしいわ。」

「それじゃあこんな感じの道具が欲しいかな。」

「なにこれ。錆びない鉄……魔術コーティングされた棒でいいかしら。あとちょっと特殊なガラス?……分かったわ。職人に頼んで半日で完成させるわ。」

「助かるよ。」

「ところで何を作るの?」

「汗でベタベタになったから石鹸作って体を洗おうかなって。」

「石鹸!……そういえばヒューズ伯爵が色々頑張って作ってたわね。貴族用の高級品を。」

「ヒューズ?」

「前レースしたときに魔導車に乗ってた彼よ。」

「ああ、あの人かぁ。あの人石鹸作ってたの?」

「ええ。……というか今から石鹸作っても換装に1か月かかるでしょ?」

「……ガッハァ……!」


 体がベタベタのまま……1ヶ月を過ごすのか……!?


「……仕方ないわね。石鹸一つあげるわよ。」

「貴族ママ……やさしい!」

「そりゃあ私は貴方に命を救われてるからね。これくらいはするわよ。」

「そういえば。」


 色んなことがありすぎてもはや忘れていたなぁ……。


「それじゃあ明日に届けておくわ。」

「ああ。助かるよ。」

「ルーシャルさん。さよなら。」

「へクス様、またお元気で。」

「ええ、また。」



 次の日。


「おー。届いた。」


 頼んだのは電気分解用の簡易的な装置だ。

 中学の電気分解の装置とほぼ同じ仕様で頼んだ。

 何をするのかって?

 水酸化ナトリウムを作るんだ!

 中学の授業でもやった……やってないかも。

 中学でやったのは水の電気分解か。

 見事完璧に電極が2本刺さっている。

 そもそも水酸化ナトリウムが必要な理由を言っていこう。

 石鹸づくりに必要!以上!



 簡単な石鹸の作り方を説明しよう!

 ちなみに真似はしないようにな!

・塩水を電気分解して水に溶けた水酸化ナトリウム、苛性ソーダ水を作る!

・それを蒸発させて水酸化ナトリウムを取り出す!

・適当な比率(水酸化ナトリウムが25~33%ほど)で水を入れて苛性ソーダ水をもう一度作る!

・オリーブオイルを温める!この時、40~60℃くらいでキープ!

・苛性ソーダ水をオリーブオイルにぶち込む!(そっと入れておこう。)

・混ぜながら加熱し、放置する。ちなみにトレースが出るまで!

※ここでとりあえず道端にあったアロエから取り出したアロエオイルを投入!トレースが出た後にやるぞ!

・型に流して蓋をし、60~50℃で1~2日ほど加熱する。

・乾燥させる。1ヶ月くらいな!



 ここで完成までの時間をショートカットする裏技だ!

 硬化時間を短くする高等テクニックだぞ!

・苛性ソーダ水の水分量を減らす!(通常の水酸化ナトリウムが25~33%から40~50%)

・換装させるときに60℃〜70℃でじっくり加熱させる!



「それじゃあインプの予備バッテリーで電気分解しよ。」


 ( ,,`・ω・´)ンンン?

 これ、塩水入れた器にそのまま電極をぶち込めばよかったのでは?

 とりあえず電気分解。


「えい!」


 電極を塩水につける。


 1日後。

 素手でつけてたのは最初の10分程だった。

 適当な直径20センチほどの丸太を立ててそれに電極を括り付けた。

 その間、魔石精製水の応用でLPガスを作ってもらった。

 そう!ガスコンロだ!すごい大容量だから1週間最大で使っても問題ないそうだ。

 ちなみにガスコンロ本体は……


「ほい。壊れない魔法かけといたわよ。これくらい単純な構造ならできるわ。」


 ガスコンロに魔法陣が刻まれた。


「たすかるよ~!」

 インプレッサのトランクに色々詰めた甲斐があったよ。

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