97:プレアデスって遅いのかしら。
スタートポジションが……4位?
プレアデスが?
5台中の?
「うそでしょ。」
「どうやら嘘じゃないみたいですよ?ルーシャル様。」
「プレーンにはこのコースは苦しかったのかもしれないわね。」
「ヘクセさんまで……」
貴族ママはひどく落ち込んでしまった。
貴族ママにとっての最速はプレアデスなのだから。
それに、最近はプレアデスが完封勝利出来てはいない。
そもそも毎回ヒヤヒヤとしたレースだったのだが。
最初のレースではスタートにかなり遅れ、二回目では軽自動車でベンツのSS、次に性能が拮抗しているランエボと……よくよく考えれば毎度のことながら絶妙なバランスで釣り合っていたものだ。
「走らせ方もずいぶんと違ったな。」
「陛下……」
「けど、市街地だったらアンナは走らせ方だったわよ?」
「そうなんですか?」
「しかし、我々の知っている彼はサーキットでは静かにしっかり曲がっていた。だが———」
それに呼応するように中性天然水がつなげる。
「彼はしょっちゅうリアを振り回していた。」
「ああ、そうだ。まさかサーキットで偶に繰り出すあの技がメインだとは思わなかった。」
「以前レースしたランサーの人も同じように走ってましたしね。」
「ルーシャル伯爵。あの走らせ方について何か聞いてはいないか?」
その問いに貴族ママは少し考えこんだ。
確かに何か言っていたような気もする。
「あれは……確か……」
「プレアデス。」
「(。´・ω・)ん?どうした?貴族ママ。」
「あの後ろを振るあの走り方って何なの?」
「ああ。ドリフトか。」
「どりふと?」
貴族ママは頭に?を浮かべた。
「あれ、どうやってるの?」
「あれな?あれをやるためにはそれができるクルマを用意しないといけないんだ。」
「できるクルマ?」
「ああ。FRが理想だが、MRやRR、最悪4WDでもできる。」
「インプレッサは?」
「AWD。」
「えーだぶるでぃー?」
「4WDのこと。」
「さっき言ってたわね。結局何それ。」
「あー。全輪駆動っていう……全部のタイヤに動力を伝達する方式のこと。それがAWD。」
「なるほどね。」
「まず、ドリフトの原理なんだが。」
「あれ、原理とかわかってるの?」
「ああ。案外わかってる。」
プレアデスは淡々と語り始める。
「車はハンドルを切ったら絶対曲がる訳じゃない。」
「ええ。」
「曲がれる速度まで減速しないといけないんだ。」
「なるほど。」
「曲がれない速度で曲がろうとすることをオーバースピードって言うんだ。」
「おーばーすぴーど。」
私は分かりやすく噛み砕いて説明しているプレアデスの説明に耳を傾ける。
「オーバースピードで起こるのはアンダーステア。略してアンダーとも言うんだ。」
「あんだー。」
「アンダーはスピードが出の出しすぎでまっすぐに行こうとする力がかってフロントタイヤを滑らせちまう。だから曲がれない。」
「なるほどねぇ。気を付けないと。」
「スピードの出し過ぎってのがわかるからモータースポーツ……レースでは結構なメリットにもなるんだがな。」
「そういう視点もあるのね。」
FRはフロントエンジン・リアドライブの略で前にエンジンがあって後輪が駆動する方式のことである。
ちなみにスポーツカーによく採用されており、旧車などにもよく採用されている。
MRはミッドシップエンジン・リアドライブの略で基本的に運転席の後ろと後輪の間にエンジンがあるほうしきをミッドシップ方式という。また、後輪駆動である。
スーパーカーやハイパーカー、F1などのフォーミュラカーに採用されている。
4WDはフォー・ホイール・ドライブの略で四輪駆動のことを指し、AWDは前輪駆動の意味であり、オール・ホイール・ドライブの略であるが、大した違いはない。
ちなみにエンジンの位置は関係なく呼称する。
また、オフロード車やラリー車などの多く採用される。
おまけとしてFF車やRR車がある。
FFはフロントエンジン・フロントドライブの略で前にエンジンがあり、前のタイヤが駆動する方式のこと。
コンパクトカーや軽自動車に多く採用される。
最悪普通の車は大体FFである。
RRはリアエンジン・リアドライブのりゃくで後輪よりさらに後ろにエンジンが配置されている方式で、後輪を駆動する。
採用例はポルシェ911やスバル360やフォルクスワーゲンタイプ1、ル〇ンのフィアット500に採用されている。
また、RRはあまり採用されることはない。
911はもはや伝統なので変れないというのがきっと正しいだろう。




