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女神適合者の異世界侵行  作者: 水無月鷹野
第二節 再会、学園、□□
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第73話 やっぱり貴方の事、忘れられないの......科学文明くんっ

 あれからリリスちゃんファミリーを宿に返し、セルをそのまま残して運営する宿の擦り合せをしてもらってる。

 私の要望は既に伝えてあるから、あとはファミリーの希望に合わせてベース改変ぐらい。

 そこらへんはえーながやってくれる。


 いやそもそも仕事周りは大体えーながやってるんだけどね。

 私は口を挟んで我儘言ったり、草案を考えて仕事を増やしてるぐらい!

 

「おかえりなさいませ、マスターっ、お母様っ!」

「ん、ただいま」

「ただいま。二人はどう?」


 転移して家に戻ってくると、グナーデちゃんがスタンバってた。

 えーなの言う二人はもちろん私達の娘、悠羽(ゆうは)響羽(おとは)だ。


「今はイリスと一緒にゲームして遊んでますよ! 白熱してますっ」

「ん、よきよき」

「作った甲斐があるわね」


 1年ほど前、えーなが私の案を元に作ってくれたゲーム機。

 そう、AIやら魔法の道具とか作れるならゲーム機ぐらい、ね? なんて思ってえーなに『どう?』って聞いたら『ふふっ、良いわね、あの子達も嬉しいでしょう(娘達には悪いけどイチャイチャ出来る時間が増えるから良いわね♡)』って建前(本音)本音(絶対)を表情にだしつつ、微笑みながら作ってくれた。

 流石に私じゃ作れない......そもそも物理的な物は基本えーなの知識頼りだし、力頼りだ。

 概念的な事は出来るけど、結局はゴリ押しみたいなもの。


「――だからぁ!」

「――んねんっ」

「――けないんだからぁ」


 家族で使用してるリビングの扉の前に行くと、娘達のゲームに熱中した声が聞こえてきた。

 うんうん、満喫してるようで良かった。

 そのままグナーデちゃんが扉を開けて、私達が部屋に入っても3人はゲームに夢中みたいで騒がしい。

 

 さて、仕事を軽く進めながら、遊んでる姿を眺めようかなぁ......宿とか色々な施設の仕事(建設)依頼に関する草案を作ったり、私とえーなでしか処理できない書類(決裁)仕事もやらないとね。

 えーながやるって定期的に言ってくれるんだけど、私も仕事しなきゃモヤモヤするから、内容を見ながらフィリア精霊帝国の国璽をペタペタする仕事を用意してくれてる。

 書類をグナーデちゃんから受け取って、3人が遊んでいる場所とは別のソファーに腰を掛けた......えーなの膝に腰を掛ける。


 さて、(2回目)仕事やるより()|おしりと背中と後頭部で《回》えーなを堪能しよう()


「ぐりぐり〜♡」

「ぎゅっ......柔らかくて暖かくていいわぁ......さらさらの髪の毛が気持ちぃわぁ♡」


 くっ......耳元で囁かれても私は屈しないぞっ......♡

 対面だったら顔を埋めたりしたのにっ......でも対面だとバックハグ頭ナデナデが堪能できないっ!

 この燻った愛情叩きつけたいっ! 今夜こそは私が攻めで囁きまくってなめなめして攻めてやるぅ!


「はっ......この空気はママ達だー!」

「ママ達おかえり〜」

「えっちょ、まだ終わってなぁ......エイナさんにネアさんっ!? わぁすみませんっ〜!」

 

 今夜に今日こそ反撃をと闘志を燃やしていると、ゲームをしていた悠羽と響羽がこっちに駆けて左右から抱きついてくる。

 イリスは出迎え出来なくて恐縮してるみたいだけど、二人と遊んでくれてたんだから気にしなくていい。


「ふふっただいま」

「んっ、ただいま。途中ならまだやっててもいいよ......?」


 私が悠羽、えーなが響羽の頭を撫でながら微笑む。

 私達(私とえーな)を同時に抱きしめるように腕を開いて、無理やり手を伸ばしてるからむぎゅぅーって引っ付いてる。

 悠羽の元気さにはほっこりするねぇ......響羽も反対から力強く抱きついてきてるし、愛されてるぅ〜!

 

「ママのほうがだいじー!」

「響羽も〜あ、ゲーム楽しかった、イリスさんが結構楽しんでた〜」

「へっ」


 ママのほうが大事って......直接言葉にされると照れちゃう。

 いつも比べちゃうけど、リアノアは自由奔放にしてるし、統括達とか他の生み出した命は娘って言うより配下って感じの関わり合いだし。

 えーなはもう色々な愛がぎゅって詰まってる大切な人。

 ......でも悠羽と響羽は文字通り家族だから、違う角度の愛情に得られなかった家族愛を感じる。

 いいこいいこしてあげようねぇ、イリスは一旦置いていいこいいこしてあげようねぇ。


「いやあのそのっ、楽しんでたけどっ、あわわわわわ」

「んふふっ、大丈夫、焦らなくて。悠羽と響羽はどうだった?」


 可愛い娘をナデナデしてると思う、えーなが私を撫でるときってこんな感じなのかなって。

 そんなことを考えながら、焦ってるイリスに娘の様子を聞いた。


「ほっ......えとっ、ユウハお嬢様もオトハお嬢様も、午前はお勉強を熱心に頑張って、普段よりいっぱいがんばってましたよっ! お二人が居ない間は寂しがって身に入ってなかったので、その分がんばってましたよっ!」

「がんばったー!」

「いつもより頑張れました〜!」


 勉強頑張って偉いねぇ、召喚されたとはいえ離れててごめんねぇ。

 ご褒美あげた方が良いかな......あ、そうだ。


「えーな」

「よ〜しよしよし。どうしたのかしら」

「ちょっと提案があって――――」


 私は娘たちへのご褒美を考えて、えーなに作ってもらうように提案を話した。

 もちろん二つ返事をもらって創造をはじめ、娘たちにイリスの意見も取り入れて工作を楽しんだ。


 * * *


 グナーデちゃんが控えてニコニコと見てる中、私達4人は魔道具を作ってゲームをしていた。

 なななんと、ゲーミングマジカルパソコンを作って、地球へ戻った彼らに引っ付けたバックドアから地球のある世界に接続。

 えーながパソコンの互換性ありでシステムを創るとかいう、AIを作るよりはましだけど意味の分からないことをして、5人で無料オンラインゲームを遊んでいた。

 ブラウザも接続できるから、娘達も退屈しなくなるんじゃないかな!

 良いご褒美だぁ......私もゆったり出来る時は使おう。

 やはり地球の娯楽と科学文明は最強だよ、イルミナで数年暮らしてると心底思う。


「しゃぁぁぁぁざこおつですぅっ!」


 因みにこの煽りを吐きながら目をギンギンにさせた、様子のおかしいイリスが一番喜んでると思う。

 健康医療担当の統括だけど、虎の系譜だからか狩りというか闘争本能が強い。

 虎尻尾がブンブン揺れ動いてる。


 5人でえふぴーえすをパーティーを組んで遊んで、各々が好きなスタンスで遊んでる。

 イリスとか言う様子のおかしいやつバーサーカーも居れば、よく分からず迷子になってる悠羽を絶対守るマンになって、勝利条件をガン無視する響羽が居る。

 えーなと私は勝ちにこだわらずルール通りにプレイして、ゆったりとした気分で遊んだ。

 勿論ランクマッチでプレイして全勝したよ。


「ふぅぅぅぅぅ......これがチキュウ産娯楽なんですねっ。柄にもなくはしゃいでましたっ」

「たのしかったね響羽ー!」

「うんっ楽しかった〜(これでゆう姉の好感度を上げられるっ)」

 

 "世界"さん曰く、管理神が管理外の世界に過干渉すると敵対行動として認識されるらしい。

 それでも私は娯楽を主目的に置いて、地球のネットに干渉するルートを作った。

 ちょっとしたハッカー気分でやってる(遊んでる)のは否めないけど、地球の科学技術は魔法技術で曖昧になった部分を補填できるから、娯楽以外にも勉強にも使えるかなーって言い訳しておく。

 

 娯楽は主目的で、勉強が副目的(言い訳)その1。

 副目的(言い訳)その2は勇者一行に連絡を入れる為で、直接念話になると都度次元の壁を突破しないといけないからバレやすくなる。

 一回ドアを付ければ開け締めするだけでバレにくいけど、ドアを取り付ける工事を何度もやったらバレやすいじゃん、そういう事だよね。

 だからルートを確立してあるネットを使って、ハッカーみたいに特定して連絡を入れてみようと思う。

 飽きたら当然の様に念話するけど。


 ......管理神同士で見たらきっと私は悪いことをしてる。

 でもさ、我慢するのも馬鹿らしいし、相手が始めた事(・・・・・・・)だから正当性はある。

 正当性が無くても必要なら潰す、遠慮する必要無いよね。


「んふぅ......楽しかった。あ、グナーデちゃん、書類を各部署に届けて、あとユースに仕事を与えるから、明日か明後日に時間をあけるように言って」

「はい、かしこまりました!」

「あぁ、あとアイリスとルナを今日の夕食に誘っておきなさい。シュリーニャとディアナの話を聞いてみたいわ」

「了解ですっ!」

 

 合間を縫って魔法で思考転写した書類をグナーデちゃんに託して、ゲームが終わったから椅子から降りてえーなの膝に座る。

 あ〜久しぶりにゲーム楽しかったぁ......ある程度今いる大陸の学力上がったら、パソコンとか便利なものを導入していこうかな。

 科学と魔法の自然とSFが入り交じる都市に近づいてくねぇ。

 娘達ともいっぱい遊べたし、充足感バッチリだ。

フィリア精霊帝国万歳!エイネア万歳!


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