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女神適合者の異世界侵行  作者: 水無月鷹野
第三節 派閥前哨戦、神に告げるは宣誓。
21/96

第18話 王都到着!

ピザ食いたいなぁ・・・・

ちなみにですが私は料理全然できないです!したいけど!


※2021/11/23 整合性が取れてない所とか文脈とか、一部加筆などの修正

* * *

* *


 えーなを膝枕しながら頭を撫で、昔話をしていたら王都に着いたみたい。


「先にうちの屋敷まで行って、そこで是非私の妻とも挨拶させたいのだが良いだろうか?」

「ん、良いよ。その時軽く王都の事教えてね」

「もちろんだ!”色々”教えておくことにするよ」


 っとそろそろ検問かな。貴族用の門口があるみたいで、待たされる事が無くて良いね。ただこの人と別れた後は一般人用になるだろうけど。まぁその時はのんびりしてようか。


「止まってください。貴族証を見せてください」

「シュティル辺境伯だ。ほれこれでいいか?」

「はい、確認しましたありがとうございました」


 へぇ、貴族証なんてあるんだね。短剣に紋様があって確認する時魔力を感じたから、紋様に合わせてお家が魔力で登録されてるのかな。そうすれば偽造とかないし、盗難があっても報告すればわかるだろうしね。


「ん、無い」

「そうかそれじゃ屋敷まで行くぞ」


* * *

* *


 門を超え、王都の中に入り、王都の屋敷まで来た。えーなを起こさなきゃね。


「えーな、えーな起きて」

「ん、んん・・・はっ!?あ〜〜〜気絶しちゃってたか・・・って!」

「ご褒美に、膝枕なでなで」

「ふへっ・・・」


 いつも甘えるのは私だし、たまにはね。

 ふふっ撫でてる時の温もりも好き。反射的にぴくってなるのも好き。えーなに触れるのが好き。全部好き。


「あーすまんがそろそろ良いか・・・?」

「ん、もうちょい」

「いや音亜ちゃん、名残惜しいけど動こう?」

「ん・・・・・・・・・・・・・・そだね」

「そうしてくれると助かるわ。(外なのに私が我慢出来なくなっちゃいそうよ)」

なかよ(仲良)しさんですね」 


 えーなも言ってるし、イチャイチャはやめておくか。私優位のイチャイチャはたまにしか出来ないのになぁ。

 私達は馬車から出て、屋敷に入り様に応接室に案内され、ナタリーちゃんは母親を呼びに向かった。


「今、我妻ベリーナが準備してこの部屋に向かってるから少し待っていて欲しい。・・・そこの君、お茶と茶菓子を出してくれ。(くれぐれも下手な物は出すなよ、国王に出す気持ちでもてなせ。)」

「か、かしこまりました」

「おぉ、本物メイドさん」

「本物メイドさんねぇ〜」


 この世界の紅茶と茶菓子の質はどうかな?紅茶は好んで飲むから、品質が低ければ自分で用意しないとだからね。


「お待たせしました」

「おお持ってきてくれたか、ご苦労」

「ん、おいしいね」

「音亜ちゃん・・・食べるの早いわよ」


 メイドさんが紅茶と高そうなクッキーにチョコを持ってきてくれた。ん~お菓子美味しいね。流石貴族。


「ん、やっぱり美味しいね。紅茶は柑橘系を使ってるのかな?味が楽しめて、クッキーは過度に甘すぎず硬すぎず紅茶の味を引き立てる程度に抑えられていて、それでも美味しさが残る絶妙な味のバランス。そして偶に口に入れるチョコレートが飽きを感じさせず、最後までティータイムを楽しむことのできる見事な采配」

「相変わらず食になると饒舌になるわね。そういうギャップも好きだけど」

「お気に召して頂いたようで安心しました」


 ん~満足感。あれ、何しに来たんだっけ?


「旦那様、奥様の準備が出来ましたのでお通しします」

「おおそうか、通してくれ」


 あぁそうだった完全に忘れてた。

 ナタリーちゃんのお母さんが準備できたから今からくるみたいだ。どんな人なんだろうなぁ。


「リオ久しぶりね~貴方達が娘を救ってくれたのね、本当にありがとう感謝しますわ」


 雰囲気えーなに似た感じかな?余裕を感じさせる人だね。


「ん、感謝するといい」

「そ、そう感謝してるわよ?(ね、ねぇリオこの子かなり強気なんだけど)」

「(リィナ、王族だと思って接してくれ。それを超える身分だぞ)それじゃ先にこの王都の事を教えておこうか」

「ん、まず貴族の事とか教えてほしいね」


 ひそひそ話は聞かなかったことにするのが紳士さ、女だけど。とりあえず例の貴族のお話を詳しく聞いてみようか。


「そうだな・・・まず知っておくべきなのが亜人保護派閥と亜人奴隷派閥というのがあり、現在の王国ではその二つの派閥で睨み合っているのが現状でな。大まかに言うと奴隷派が亜人を奴隷化するという思想で、保護派が同等の権利を持たせるという形で、奴隷派には絶滅派が混じっていて、保護派には人権を与えず飼殺しを考えている奴も混じっている。亜人問題は根が深く貴族では現状この派閥争いで睨み合っている状態だな」

「ん、そもそも亜人が差別されるのってなぜなの?」

「それは単純なことだよ、人と違った見た目ってだけで別の生き物だと思ってしまう故、差別してしまうんだろう」

「まぁそんな理由か」


 まぁ元の世界でも肌の色やら生まれやらで差別なんてあったし、人と明らかに違う部位が生えているなら差別も起きるけど、それはそれで実に愚かだよねぇ~


「ちなみにだが我が家は権利平等にと思っているのだが、今の王都は奴隷派が多くてあまり状況は良くないのだ・・・」

「それでナタリーちゃんが狙われていたのね」

「そういう事なのだ。親として不甲斐なく思う」

「それでリオ、今回の会合での話しはどうだったの?」

「あぁそれはな――」


 どうやら港町に居たのは会合の為で、会合の内容は奴隷派の過激派が帝国軍と内通していて、王国に内側から攻撃をしようとしている兆しがある。

 という情報を掴んで大騒ぎらしく、なかなか王国もやばくなってきてるみたい。


「という感じで近々、一波乱起きる可能性があるのだ」

「どっかで防げるといいね。まぁ~そうだねやばくなったら、この石を持って魔の森の奥に行くといいよ。急場は凌げる」

「これは・・・」


 私が渡したのは例の神力込めた魔物避けの石。

 私の計画だと亜人を保護というか住まわせる予定だから、もし王都が落ちたりした時にでもこっちに王国貴族を保護してそこから亜人排斥組を纏めて潰すことも出来るし、単純に恩を売れる。私の計画上とても有利になる。

 ナタリーちゃんに不幸があっては良くないからね。近所の子供みたいに思ってるから。


「必要になったら使わせていただきます」

「ん、そうするといい」

「そうだ、そろそろ夕方になるが馬車での旅で軽食だけだったし、良かったら食べて行かないか?」

「えーなは良い?私は貴族の料理とか興味ある」

「いいわよ~食事を終えたら冒険者ギルドに顔出して、宿を見て回っていい所見つけたらそこに行ってみるのもありね」


 貴族の料理とかどんなんだろうね?


* * *

* *


 私達は食堂に案内された。

 まさに貴族って感じの長机だけど、私とえーなは椅子をくっつけて座ってる。


「そういえばネアさんとエイナさんは家族でいらっしゃるの?」

「血がつながっているわけではないわね。ただ家族というのは間違えでは無くなるわね」

「ん、この世界なら結婚できる」

「まぁまぁ!お二人は伴侶ですのね!ご結婚はいつされますの?」

「ん~私が最高の指輪を作るって約束してるから完成したらするわよ」

「結婚しなくても私達はいつも一緒。だからするのはいつでもいい」

「お熱いですのね!」


 どうやらベリーナさんはこういう話が好きなのかな?すごく興味津々って感じ。


「お食事をお持ちしました」

「おっ来たか」

「本日は、ピザトーストと若鳥のグリルに野菜スープになります」

「うむご苦労。ネア様エイナ様お話を聞かせて頂いた時の好物をお出ししましたがいかがでしょうか?」

「ん、食べてみる。香りはすごくいい」

「そうねぇ~貴族の料理人が作る料理はどんな味かしらね?」


 わざわざ私達の好物を出してくれたみたいだ、貴族料理また今度だね。


「んじゃピザトーストをまず、はむっ、んむ、バジルが新鮮でパンとチーズが変に焦げず苦みも無いから料理人さんはとても腕がいいね」

「野菜スープも美味しいわね~この世界の人はバランスとか考えて無さそうだったけど、意外と栄養バランス考えてるのねぇ」

「んぐ、とりにくおいしい」

「パリパリの表面に肉厚の食感に、無難なレモンベースのソースでピザトーストと喧嘩しなくていいわね」

「お気に召したようでよかった」


 貴族の抱えてる料理人は腕がいいみたいだね。ただ正直、元の世界で培ったえーなの方が私の口に合うかな。

 食事をしながら軽く言葉を交わして、食事を終えた。

 そろそろギルドに顔を出して宿探ししないとね。


「私達はそろそろ行く。なんかあったら教えて」

「はい、もしもの時はよろしくお願いします」

「それじゃナタリーちゃんは狙われたりしてるのだから気を付けるのよ~?」

「はい!きをつけます!」


 さてでは冒険者ギルドへ行こうかもう暗いからね・・・


* * * 

* *


 さて冒険者ギルド前に来たよ。

 王都のギルドは思ったより大きくないのかな?恐らく区間毎にあって中心あたりにおっきいのがあるのかな?

 王都は広いみたいだからね。


 カランカラン


 へぇ、ここも酒場繋がってるんだ。

 ちょっと依頼ボード見てどんな依頼があるか見てみようかな。


「私は受付嬢に滞在報告と、王都周りの近況を聞いてくるわね」

「んじゃ依頼板見てくる」


 さっさと宿に行きたいから別れて効率化だ。

 ちなみに魔の森でいっぱい依頼を達成したからBランクまで上がったんだよね。


「おいおいガキがこんな所で何してん――」


 ドゴッ


「私の音亜に気安く触れないで、下心が顔に出てるわよ」

「こ、このアマァ!俺がCランクのエルド様って事知っての事かァ!」

「知らないわよ、Cランクだってイキらないで。そもそも私達Bランクだし」


 そう言いながらえーなが冒険者タグを見せた。


「ちっ!ラ、ランクがなんだこのア「うるさい」ガハッ」


 さっさと宿の方見に行きたいのにだるいし、思わず意識奪っちゃったけどまぁどうでもいいか。変に粘着される様な事があれば消せばいいし。

 えーっと『次、似たようなな事したら適切に”処理”する』っと紙を持ってる剣の柄に張り付けて、ヨシ。


「えーな、もう明日にしてもう宿を取ろう」

「そうね、この時間じゃ面倒なのが湧いてきそうだしそうしましょう」


 よーし王都には宿泊街があって色々な種類のがあるって聞いたから、見て楽しんでいい所があったらそこにしようかね。


 ギルドから出て少しして宿泊街に来たよ。

 入口からは無難な宿屋だね。次の方は~おぉ高級ホテルって感じの宿でたまに馬車が前に止まってるから貴族も使ったりするんだねぇ~

 次は、おぉなんかこの区間だけ南国みたいな感じ、これはこれで気分転換できそうだねえ。

 他にも色々あるけどこの旅館タイプいいなぁ。


「いらっしゃいませ。お泊りの方でしょうか?」

「えぇそうよ、とりあえず3日分お願い」

「部屋によって料金が変わりますが」


 部屋の種類は梅竹松で別れていて、梅から段階的に料金が上がる様で松が露天風呂付きで朝夜飯付きの部屋らしい。

 ちなみにお値段は1日1万イルとお高い。


「松で」

「承りました。朝食は食堂で夕食の注文は部屋の魔道具にてお知らせください。時間は決まっていますので、時間外での注文は対応できませんのでご了承を」

「ふふっ即決ね、まぁ部屋に露天風呂が付いてるのは魅力的ね。ここの朝食夕食は和食なのよね?」

「え?あ、はいそうですけど・・・もしかして日本人の方ですか?」


 おやおや、この世界初の転移?転生?者かな。


「あらあら、貴方もそうなのね?どうやって来たのかしら」

「私は・・・経営していた旅館があったのですが、数年前の日、寝て起きたら突如としてこの世界に来て・・・」

「そっからどうやってきたの~?」

「その際に、この国に召喚されて勇者として魔王を討伐した勇者に出会って、一時的に保護してもらって、旅館経営していたことを話したら投資してもらえて・・・そこから何とかここまで成ったって感じです」


 へぇやっぱり召喚とかあるんだねぇ・・・へぇ・・・

 この世界の勇者は討伐後迫害されなかったんだねぇ~という事は、召喚したこの国?はやべぇでは国ないみたいだね。


「その元勇者は会えたりするのかしら?」

「うーんわかりませんね、冒険者として各地に行ってるみたいなので。そういえば名前聞いてなかったですね、私は石田咲(いしだ さき)って言います」

「あぁ自己紹介してなかったわね。私は文月(ふみづき)永那(えいな)でこっちは水無月(みなづき)音亜(ねあ)よ」

「ん、よろしく」

「よろしくお願いします。お二方はこの世界にはどうやって?」


 そういえば話してなかったねぇ、この人は転移で私達は転生のような再構築って感じだしね。


「この事は内緒ね?私達は創造神のミスで死んじゃってね。けど素質があるって事で転生してこの世界に来たのよ。この世界って管理する神がいないらしくて?ごめんなさい私もあの時パニックだったからあんまりわからないんだけどね・・・」

「簡単に言うと私達はこの世界の管理神。公表してないからまだ秘密」

「ほ、ほぇ~実感できませんね神なんて・・・」

「まぁそういう物よ、隠してるからね」

「神力が漏れると自然と理解させられる、っと時間取らせてごめん。客が来るよ、私達は部屋行くからありがとうね」

「は、はい!ではごゆっくりどうぞ」


 さて部屋行くぞ~今日はささっと寝たい所。


* * *

* *


 ほぇ~異世界で結構頑張ったね、素材集めたり作ったりするのも大変だろうに畳もあるし和紙の引き戸もあるよすごいね。


「いい部屋ねぇ~」

「だね、けど今日は疲れたし早速寝ちゃいたい」

「わかったわそれじゃ布団敷いちゃうわね」

「ありがとー」


 えーなが押し入れから布団を出して敷いてくれた。


「ほいそれじゃ寝ましょうか」 

「んーそれじゃおやすみー」

「おやすみなさいね」


 私達はいつも通り抱き合い私は眠りについた。


 ふぅ・・・疲れたぞーねるー・・・

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