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20話「やれ」




「改めて見るとすごい数だな。いい練習相手になりそうだ」


 数は相手の方が圧倒的に多い上に、巨大蜘蛛の強さは未知数だ。だが、負ける気が全くしない。

 塚原さんとの戦闘で感覚が麻痺したのかもしれないな。


「まぁいいか、『迷宮の影』発動」


 俺の影からぞろぞろと魔物達が出てくる。

 数分ほどで、ダンジョン内のほとんどの魔物達が出現した。


「キシャー……」


 蜘蛛の大群はまだこちらの様子を伺っているようだ。

 よし、遠慮なく先手をいただくとしよう。


「やれ」

「「「「グルァアアアアアア!!!」」」」


 前線のホーンベアが一斉に『威嚇咆哮』を放つ。

 効果範囲内の蜘蛛軍団はステータスが下がり、スモールグンソウの半数以上は麻痺状態になった。『威嚇咆哮』、集団戦闘では思っていた以上に役立つスキルだな。


「「「キシャア!!」」」


 攻撃を受けた蜘蛛の叫び声が響き渡る。麻痺した蜘蛛めがけてゴブリンの放った矢が降り注いだためだ。

 投槍や投石器を装備したゴブリンもいるが、やはり弓矢が一番いいな。殺傷力も命中精度も高いためとても効率がいい。今回はしていないが、鏃にスライムの毒液を塗れば殺傷力を更に高められるだろう。


「ガウッ!」


 ゴブリンを倒しにきたスモールグンソウをホーンウルフが次々と仕留めている。

 本来であれば同格の魔物だが、威嚇咆哮によるステータス低下と纏っている防具のお陰でホーンウルフがスモールグンソウを圧倒している。


「ミーナの防具も優秀だな。試作品でこの性能か」


 今回ゴブリンとホーンウルフとホーンベアにはミーナに作ってもらった革鎧を『道具生成』で量産し、装備させている。

 腕と胴体と頭を守るだけのシンプルな革鎧だが、効果は絶大だ。明らかに魔物達の防御力が上がっている。


「特に、ゴブリン部隊は見違えるほど強くなったな」


 ゴブリンには革鎧だけでなく、木の盾や木の槍、スライムの毒を硬化粘液で作ったカプセルに閉じ込めた毒カプセルを装備させた。

 また、剣もディエゴに鍛え直してもらったものを『道具生成』で量産したため、今はそれなりに立派な剣を装備している。

 遠距離の弓兵部隊、中距離の長槍と毒カプセル投擲部隊、近距離の盾と剣部隊。素の戦闘力は弱いが、武装による応用性が高いためゴブリンはとても使いやすい魔物だ。

 

「クロウクローの『集団行動』もいい感じだ」


 クロウクローは囮となって仲間の元へ敵を引き連れたり、死角から迫る敵の存在をいち早く知らせて奇襲を避けたりと他の魔物が戦いやすいような行動を積極的に取ってくれる。

 そのため、群れの連携が自然と高まるのだ。これが種族能の『集団行動』による効果なのだろう。


「今の大きさのダンジョン内では運用が難しいけど、量産は確定だな」


 そんな事を呟いていると、巨大蜘蛛がゆっくりと動き出した。


「おっ、流石に焦ったのかな?」


 こちらにも被害は出ているが、あれだけいた蜘蛛の数はもう半分を切っている。俺の魔物が圧倒的に優勢だ。さすがに子蜘蛛だけでは勝てないと悟ったのだろう。


「お前達は子蜘蛛の相手をしろ。こいつは俺がやる」


 ディエゴに鍛え直してもらった鋭い剣を影から2本取り出す。

 神人の体も日々の訓練と狩りでレベルが上がっているのだ。どこまでこの巨大蜘蛛に通用するのか試してみるとしよう。


「キシャアアアア!!」

「いくぞ」


 互いの掛け声とともに、巨大蜘蛛との戦闘が始まった。




種族名:神人

種族能:吸収と理解

レベル:8

スキル

『迷宮の影』

(迷宮の影による使用可能スキル)

『悪食』『嗅覚向上』『毒液生成』『酸液生成』『硬化粘液』『威嚇咆哮』『自爆』『糸吐き』『夜目』







「カイさんの魔物達もいるし、ちょっとくらいなら大丈夫だよね?」


 探知能力の優れたホーンウルフが集落を守るようにして配置されているのを確認したレオナは、物見やぐらから降り、カイの後を追うように森の中を進んでいった。




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